秋の歴史散歩にぴったり!「朱雀門ひろば」で遣唐使気分を満喫【奈良・平城宮跡】

奈良観光で思いつくのは奈良公園・東大寺方面ですが、その反対方向に近鉄奈良駅からぐるっとバス(100円/土日祝15分間隔、平日30分間隔で運行)も出ている素敵な地があります。ユネスコ世界遺産の平城宮跡にオープンして1年が経つ「朱雀門ひろば」。復原遣唐使船に乗ったり、平城京の歴史を体験できる奈良注目スポットに、夏の終わりに訪れてみました。

奈良時代の日本の首都・平城京

唐の長安をモデルにした平城京。その跡地は、とにかく広い。現在復原中の第一次大極殿に行くにも徒歩15~20分、敷地内は近鉄奈良線が走っているほど。奈良時代の和銅3年(710)、藤原京から遷都し、天皇の住まい、政治や儀式の場があり、役人は働き、皇居と霞が関を足したような場所で、朱雀門の前では外国使節の送迎や、天皇の新年のお祝いをすることもあったそうです。その朱雀門の前に2018年にできた「朱雀門ひろば」の5つの館に歴史ロマンがつまっていました。

まずは、遣唐使船から出発だ!

「天平うまし館」の屋外にある復原遣唐使船。船尾からさっそく乗りましょう(乗船無料)。船には当時の様子の説明パネルがあり、海鳥の声や海原をゆく船の音が船内から聞こえてきて、気分は航海中の遣唐使!

「吉備大臣入唐絵詞(きびだいじんにっとうえことば)」の絵を参考に復原した遣唐使船は、1隻の推定長さ25~30m・150人乗り。4隻で出発し、磁石・海図のない時代、天体をたよりに唐を目指した危険な航海だったそう。とてつもない覚悟を感じさせる航海です。

館内の遣唐使船解説コーナーにはパネル資料の他、交流スペースには本もたくさんあります。時には体験プログラムも実施されているそう。

うまいがいっぱい!カフェ・レストラン

「IRACA COFFEE(イラカ・コーヒー)」は、本格エスプレッソやカフェラテを味わえるカフェで、ジュース、アルコールも用意されています。

ショーケースには大和茶ガトーショコラ、レモンパイなど奈良の食材のケーキが並び、柿の葉寿司、カツサンドなど軽食も豊富。

キュートな奈良鹿さんクッキーがのったソフトクリームは「バニラ・大和茶・ミックス(各450円・税込)」。しっかりとした大和茶の豊かな苦味と柔らかな甘味にほっと一息。アフォガード(600円・税込)、黒蜜きなこ・チョコレートのミニパフェ(各540円・税込)もあって迷いました。カフェのお隣には、奈良県産野菜のおばんざいのランチ・ディナーでしっかりお食事もできるレストラン「tokijiku kitchen平城京(トキジク・キッチン)」も。

※価格は2019年8月時点のもの。メニューは季節によって異なります。

テーブル、カウンター、テラスとある広々カフェ。全面ガラス張りで高い天井に外にいるような心地。みはらしのよい景色に癒されました。

体験!休憩!お土産ゲット!

レンタサイクル、展望デッキ、VRシアターのある「天平みはらし館」は、「平城京のCG再現映像・初の女性皇太子の大仏造立アニメ・遣唐使の実写映像」の見応えある3作品(各12~20分)を9時から上映。映像を観たら、展望デッキから大極殿を眺めて、レンタサイクルで走って、在りし日の都を想像してみるのはいかがでしょう。上映時間をチェックしてから散策するのもいいですね。

平城宮跡の歴史を映像・体験を通して学べる「平城宮いざない館」はあっという間に時間が過ぎていくほど濃密!地元のガイドさんの案内では、新たな発見もたくさんありました。

「天平つどい館」は団体さんも入る広い休憩エリア。「天平みつき館」は観光案内所と休憩所。奈良のステキなお土産と作家さんの作品が集まって、見ているだけでワクワクします!

がっつり行こう!じっくり回ろう!

ふらっと行くだけではもったいない!遣唐使船、空、芝生に囲まれた圧迫感のない「朱雀門ひろば」。後ろには広大な平城京の跡。途切れることないタイムスリップ感ある秋のおでかけにいかがでしょう。

朱雀門ひろば 平城宮跡歴史公園

住所:〒630-8012奈良県奈良市二条大路南4-6-1

問い合わせ先:0742-35-8201

アクセス:路線バス「JR奈良駅西口」から11分「近鉄奈良駅」から約17分(学園前行き~「朱雀門ひろば前」下車すぐ)、ぐるっとバス「近鉄奈良駅」から約20分(大宮通ルート・朱雀門ひろば行き~「朱雀門ひろば」下車すぐ)/徒歩「大和西大寺駅」「新大宮駅」から約20分

県営平城宮跡歴史公園 指定管理者 平城京再生プロジェクト

HP:

https://www.suzakumon-heijokyo.com/

[All photos by kurisencho]

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