朝乃山、玉鷲破り9勝目 秋場所13日目

朝乃山(奥)が突き落としで玉鷲を破る=両国国技館

 大相撲秋場所13日目は20日、東京・両国国技館であり、西前頭2枚目の朝乃山(25)=富山市呉羽町出身、高砂部屋=は東前頭4枚目の玉鷲(片男波部屋)を突き落としで破り、9勝4敗とした。勝ち越し直後から連敗したが、この白星で2場所ぶりの2桁勝利まであと1勝とした。朝乃山は「残り2日間、自分の相撲を取り切る」と気を引き締めた。

 頭でぶつかった立ち合いから、土俵際まで押し込まれながら、踏みとどまって左から突き落とした。「腰を落として残ることができた。相手をしっかりと見て、体が動いた」とうなずいた。

 来場所での新三役入りを目指すが、この日に両小結がそろって勝ち越したこともあり、枠が空くかどうか見通せない。それでも2敗だった貴景勝(千賀ノ浦部屋)が敗れ、トップに並んだ3敗の4人とは1差となった。「優勝はもう無理っすよ」と笑うが、その可能性は残している。

 14日目の21日は、西前頭3枚目の友風(尾車部屋)と対戦する。いったん優勝争いから脱落して生まれた気持ちの余裕で、白星を積み重ねていけるか注目だ。(東京支社・楠浩介)

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