巨人原監督が史上5位タイの8回目のリーグ優勝監督に 過去7回のポストシーズンはどうだった?

巨人・原監督【写真:Getty Images】

21日のDeNA戦に勝利し5年ぶり37回目のリーグ優勝を決めた巨人

 巨人は21日のDeNA戦に勝利し5年ぶり37回目のリーグ優勝を決めた。巨人は現在のNPBの源流である職業野球連盟で最初に結成されたチーム。1936年7月にペナントレースに参加し、以後今年で86シーズン(前後期制の6シーズンを含む)を戦って46回優勝。1950年の2リーグ分立後の70シーズンでも37回優勝。圧倒的な優勝回数を誇っている。

セ・パ両リーグ優勝回数

〇セ・リーグ
巨人 37回
中日 9回
広島 9回
ヤクルト 7回
阪神 5回
DeNA(横浜、大洋)2回
松竹 1回

〇パ・リーグ
西武(西鉄)22回
ソフトバンク(ダイエー、南海)18回
オリックス(阪急)12回
日本ハム(東映)7回
ロッテ(毎日)5回
近鉄 4回
楽天 1回

 巨人は、両リーグでも圧倒的な優勝回数を誇っている。原辰徳監督は、8回目のリーグ優勝監督になった。

リーグ優勝監督ランキング 途中出場、交代のシーズン含む

1 鶴岡(山本)一人 11回(南海)
1 川上哲治 11回(巨人)
3 藤本定義 9回(巨人、阪神)
3 水原茂(円裕) 9回(巨人、東映)
5 西本幸雄 8回(大毎、阪急、近鉄)
5 森祗晶 8回(西武)
5 原辰徳 8回(巨人)
6 三原脩 6回(巨人、西鉄、大洋)
6 野村克也 5回(南海、ヤクルト)
6 上田利治 5回(阪急)
6 長嶋茂雄 5回(巨人)

 原辰徳監督は、現時点で史上5位グループにいる。巨人での優勝回数では川上哲治の11回に次ぎ、水原茂とならぶ2位タイの8回となっている。原政権が今後も続けば、優勝回数はさらに伸びる可能性がある。

原巨人がリーグ優勝した過去7回のポストシーズンの成績は?

 原巨人がリーグ優勝した年のポストシーズン成績の成績を見ていこう。

2002年
 日本シリーズ 巨人 4勝0敗 西武

2007年
 CS第2ステージ 中日 3勝0敗 巨人

2008年
 CS第2ステージ 巨人※ 3勝1敗1分 中日
 日本シリーズ 西武 4勝3敗 巨人

2009年
 CS第2ステージ 巨人※ 4勝1敗 中日
 日本シリーズ 巨人 4勝2敗 日本ハム

2012年
 CSファイナルステージ 巨人※ 4勝3敗 中日
 日本シリーズ 巨人 4勝2敗 日本ハム

2013年
 CSファイナルステージ 巨人※ 4勝0敗 広島
 日本シリーズ 楽天 4勝3敗 巨人

2014年
 CSファイナルステージ 阪神 1勝4敗 巨人※
※はアドバンテージの1勝含む。

 現在のNPBでは、リーグ優勝しても短期決戦のクライマックスシリーズで勝ち抜かなければ日本シリーズには出られない。リーグ優勝チームにはアドバンテージの1勝が付与されるが、それでも敗退するケースがある。2位、3位チームがCSファーストステージで戦っている間、優勝チームは実戦から遠のいてしまう。そのブランクで、選手の試合勘が鈍り波に乗れないことがあるのだ。

 巨人は5年ぶりの優勝であり、当時を知る選手は菅野智之、阿部慎之助、坂本勇人、亀井善行、小林誠司などがいるが、未経験の若手も多い。

 原巨人は、むしろこれからの戦い方、さらにはチーム力の維持が重要になってくるだろう。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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