移転新築より開放的に  入善のグループホーム「すまんまい家」 

完成を間近に控え、工事が進められている「すまんまい家」

■障害者の社会参加支援

 社会福祉法人・にいかわ苑(本部・入善町横山、若林清彦理事長)は、近くの空き家跡地で知的障害者グループホーム「すまんまい家」を移転新築する。近く工事を終え、入居者は10月から共同生活を始める。 (朝日・入善支局長 高野由邦)

 にいかわ苑は黒部、入善、朝日の1市2町でグループホームや就労支援、生活介護事業などを運営する。全体の利用者は212人で増加傾向にある。

 すまんまい家は2007年、障害者が共同生活を送ることで自立と社会参加を促そうと入善町椚山で開設したが、老朽化が進み移転先を探していた。その矢先、本部から約200メートル東に住み、若林理事長と親交がある高齢男性が長期入院するため「自宅をぜひ活用してほしい」と申し出た。

 男性はことし1月に亡くなり空き家となったが、管理していた姉を通して提供を受けた。家は老朽化していたため取り壊し、6月に新築工事を着工。今月25日に完了する。

 富山湾サイクリングコースに面した木造平屋建て223平方メートルのバリアフリー設計で収容人数は10人。個室のほか、食堂やリビングなどがある。建築を担った建築設計室21(同町横山)の亀田総吉郎代表は「開放的な造りでコミュニケーションしやすい」と言う。入居者はここから勤務先や福祉作業所に通う。若林理事長は「住民から反対意見がなく、建設を快く承諾してもらい感謝している。地域と連携し、共生社会の実現につなげたい」と話す。

 29、30の両日午前10時と午後1時から内覧会を開催。入居者も募集している。問い合わせはグループホームを管轄するライフ、電話0765(74)0194。

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