麦屋節のど自慢コンクールで山下さん(高岡)最優秀賞

伸びやかな歌声を披露する山下さん

 五箇山麦屋まつりの正調「麦屋節」のど自慢コンクールが23日、南砺市平行政センターで開かれ、最優秀賞・北日本新聞社賞に、山下博子さん(50)=高岡市戸出=が輝いた。

 県内外の民謡愛好家16人が出場。越中五箇山麦屋節保存会の地方衆(じかたしゅう)の演奏に合わせ、麦屋節の歌いぶりを競った。

 辻清市郎同まつり実行委員長、辻四郎同保存会長、近藤隆志同まつり副実行委員長が審査員を務めた。声量、素朴さ、リズム感の3項目に加え、五箇山の伝統的な節回しで歌われているかを審査した。

 今回はコンクールが始まって以来初めて、出場者全員が合格。辻保存会長は「全ての人に正調麦屋節を歌っていただいたことに、驚きを隠せない。非常にうれしく思う」と講評した。

 山下さんは4回目のチャレンジで初めて栄冠を手にし、ステージで涙を浮かべながら歌声を披露した。15年ほど前から「富山玲声民謡研究会」に通って民謡を学び、麦屋節は稽古や車内で練習を重ねたという。「いつも熱心に優しく指導してくださった先生、先輩への感謝でいっぱい」と語った。

 ◇優秀賞・北日本新聞社賞=荒木彩香(富山市田畠)▽奨励賞=杉本結音(南砺市蓑谷・城端)▽熱演賞=山岡智子(富山市水橋大正)

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