ロイヤルズ・ヨスト監督が今季限りでの退任を発表

日本時間9月24日、ロイヤルズのネッド・ヨスト監督は今季限りで退任する意向であることを明らかにした。現在65歳のヨストは、2015年にワールドシリーズ制覇を経験。ポストシーズンでは通算22勝9敗、勝率.710という素晴らしい成績を残しており、これはポストシーズンを20試合以上戦ったことのある全監督のなかで、歴代最高勝率となっている。

2014年のロイヤルズは、メジャー史上初となる「ポストシーズン初戦から8連勝」を達成したチームとなった。アスレチックスとのワイルドカード・ゲームを制したあと、地区シリーズではエンゼルスに3連勝。リーグ優勝決定シリーズでもオリオールズに4連勝し、無敗のままワールドシリーズ進出を果たした。残念ながらワールドシリーズでは7試合にわたる激戦の末、ジャイアンツに敗れたものの、翌2015年には4勝1敗でメッツを下し、ワールドシリーズ制覇を成し遂げた。

ヨストは暫定監督や監督代行を務めた人物を除くと、球団史上16代目の監督であり、2010年にトレイ・ヒルマン(元日本ハム監督)の後任としてロイヤルズの監督に就任。2015年6月18日(現地時間)に自身がかつて指揮を執ったブリュワーズを3対2で破ってロイヤルズの監督としての通算411勝目をマークし、ホワイティ・ハーゾグを抜いて監督としての勝利数の球団記録を塗り替えた。ロイヤルズの監督としては、2010年から10シーズンにわたって指揮を執り、通算744勝836敗(勝率.471)という成績を残している。

ヨストの後任については、カージナルスの前監督であり、2018年にデイトン・ムーアGMの特別補佐としてチームに加わったマイク・マシーニーの名前が浮上しているが、関係者によると「マシーニーが有力候補」という噂は誤りであるという。また、現在のコーチ陣からは、ベンチコーチのデール・スウェイムと捕手コーチのペドロ・グリフォルの名前が新監督候補として挙げられている。スウェイムは2008年にヨスト解任後のブリュワーズで12試合だけ指揮を執り、2012年からの2年間はカブスの監督を務めた人物。一方のグリフォルは、主にラテンアメリカ出身の選手から信頼が厚く、アストロズやオリオールズの監督候補にも挙げられたことのある人物だ。

ヨストの指揮の下で低迷期を脱し、2015年にワールドシリーズ制覇を成し遂げたロイヤルズだが、その後再び低迷期に突入した感がある。ヨストが去ったチームを誰に任せるのか。その人選に注目が集まることになりそうだ。

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