IoTでガス・水道検針 北電 来年4月 新サービス

 北陸電力は、来年4月からIoT(モノのインターネット)用の通信回線サービスの提供を始める。電気の使用量を遠隔で検針できる通信システムを活用し、ガスや水道の検針などもできるサービスだ。各事業者向けに販売し、将来的に共同検針の実現を目指す。

 北電は従来のアナログ式のメーターから、通信で遠隔検針できるスマートメーターへの転換を進めている。2015年から23年まで管内の全185万台を転換する計画で、今年7月末で94万台を切り替えている。

 販売するサービスは、このスマートメーター用の通信システムを活用する。ガスや水道のメーターに付ける無線通信端末や、データの形式を各事業者のシステム向けに変換するサーバーを独自に開発。ガスや水の漏れもリアルタイムで検知できるという。

 北電は昨年から実証実験を行い、通信状況などを確認してきた。来年4月からは通信回線サービスだけではなく、データ形式を変換するサービスを通信事業者向けに販売する。

 少子高齢化や人口減少が進む中、北電は自社の通信回線を生かして地域のIoT化を進め、共同検針のほか、駐車場の運営、橋や道路などのインフラの維持管理にも生かすことを目指している。

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