ご近所で高齢者サポート 射水市戸破地域振興会 来月から「くらし応援隊」

戸破くらし応援隊のPRちらし(左)と1枚300円の利用チケット

 射水市の戸破地域振興会(瀬木昭博会長)は10月から、1人暮らしや高齢者世帯で暮らすお年寄りの困り事を地域で解決する取り組み「戸破くらし応援隊」を始める。住民有志のボランティアが高齢者宅を訪れ、1回300円で軽作業を手伝う内容。お年寄りが住み慣れた家で安心して暮らし続けられるよう「ご近所の力」でサポートする。 (射水総局長・高松剛)

 小杉地域中心部の戸破地区には75歳以上の住民が約千人おり、1人暮らしを含めた65歳以上の高齢者のみの世帯が2割を占める。

 日常生活では部屋の片付けや草むしり、家具の移動など高齢者が苦手とする力仕事や腰をかがめる作業が多い。くらし応援隊は、こうした作業を高齢者に代わってボランティアが行い、高齢者の生活を手助けするのが狙い。市地域支え合いネットワーク事業の一環として、戸破地域振興会と戸破社会福祉協議会(中西脩会長)が連携して取り組む。

 対応するのは、簡単な日曜大工や買い物代行など特殊な技術・知識を必要としない30分以内の作業。料金は、依頼内容や作業するボランティアの人数に関わらず1回300円とした。少額ながらも有償にしたのは、お年寄りが気兼ねなく作業を申し込めるようにして共助の仕組みを地域に根付かせるのが狙いという。

 戸破コミュニティセンターは10月から作業依頼を受け付けるとともに、くらし応援隊の利用に必要な専用チケットを1枚300円で販売する。軽作業を住民同士で助け合う取り組みは、市内27の地域振興会で初。趣旨に賛同したボランティア36人の協力でスタートする。瀬木会長は「ずっとこの地域で暮らしたいという高齢者の願いがかなうよう、住民の温かい気持ちでサポートしたい」と話している。

事業開始に向けて打ち合わせをする瀬木会長(左奥)ら関係者

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