鈴木拡樹が文豪カフカ役で地上波連ドラ初主演!「いい絶望になっているはず」と手応え

MBSほかで放送中の連続ドラマ「カフカの東京絶望日記」(木曜深夜0:59)は、朝目覚めると巨大な虫になっていた男を描いた小説「変身」などで知られる20世紀を代表する文豪フランツ・カフカが、なぜか現代の東京に降臨し、日常生活の中で絶望する姿から逆に周囲の人たちが生きる希望を与えられる異色のストーリー。カフカ役で主演する鈴木拡樹は「カフカが東京にいる設定がすごく面白いと思いました。カフカが絶望する姿から希望を感じる人たちがいるというのがテーマで、マイナスなことを言っているのに、プラスの力になるというシュールな内容です。この作品を通じてカフカがどういう人物だったのかを少しでも知ってもらえたら、うれしいですね」と見どころをアピールする。

ドラマでは、小さなアパートで暮らしながら生活のためにパン屋で働くカフカが、バイト先や行きつけの喫茶店で出会った人々と交流する中で葛藤し、絶望する姿がコメディータッチで描かれるが、「恋愛下手なところや自分をさげすむような言い回し、意外に人を楽しませようとするエンタメ性など、実は作品や残された手紙の中から垣間見えるカフカの性格をもとに作られています。誇張して演じていますが、実際のエピソードを広げて作っているんです」。

カフカの著作を読み込むだけでなく、「1話で『カフカさん、首曲がってますよ』と言われるシーンがありますが、自然に演じるために、前日からできるだけ肩が凝るようなガチガチな姿勢をして撮影に臨んだんです」と過酷な役作りを自ら課していたことも告白。さらに、「毎回、絶望するシーンで絶叫しますが、1回叫ぶだけで頭がくるくる回って、すごいテンションになっちゃうんです。何度も撮っているので、最後は何に吠えているのか分からなくなって、実は本人が一番絶望しているかも。でも、後半に向けて、よりいい絶望になっているはず」と全力で挑んだ絶望シーンに手応えをにじませる。

劇団☆新感線「髑髏城の七人 Season月」、舞台「刀剣乱舞」シリーズなどで活躍し、今年はアニメ「どろろ」で声優にも挑戦。今作が初の地上波連ドラ主演となったが、「最近は舞台だけでなく、映像や声のお仕事もやらせていただき、いろんなものを経験して、それぞれの楽しさを感じています。今は『こういう役をやらせてみると面白いかも』と役をいただけることが、うれしいんですよね」と新境地の開拓が楽しくてしかたない様子。一度見たら脳裏に焼き付いて離れないカフカが絶望する姿は必見。第1話はYouTubeでも公開されており、鈴木の新たな才能が開花した今作に視聴者は釘付けになるはずだ。

© 株式会社東京ニュース通信社