元交際相手宅敷地に侵入し放火 元警察官に懲役1年求刑

横浜地裁

 元交際相手の女性が住んでいたアパートのごみ集積場に侵入し、火を付けたとして、邸宅侵入と自己所有建造物等以外放火の罪に問われた南署の元巡査部長の男(40)=横浜市緑区=の初公判が25日、横浜地裁(中川卓久裁判官)であった。被告は「間違いありません」と述べ、起訴内容を認めた。検察側は懲役1年を求刑し、即日結審した。判決の言い渡しは10月18日。

 検察側は論告で、「復縁に応じない元交際相手に対する鬱憤(うっぷん)を晴らす目的で、嫌がらせ行為の一環として犯行に及んだ」と指摘。「身勝手きわまりない経緯、動機に酌量の余地はない」と非難した。

 弁護側は「懲戒免職処分を受けるなど相当な社会的制裁を受けている」とし、執行猶予判決を求めた。

 起訴状などによると、被告は3月3日、同市緑区のアパートのごみ集積場に侵入。段ボールや雑誌類などの間にガスボンベを置き、ライターで段ボールなどを焼損させた上、ガスボンベに引火させ、爆発させた、とされる。

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