ご近所が連携救助 富山の用水に高齢女性転落

現場で救助の様子を振り返る後藤さん(左)と安川さん=富山市町村

 24日午後11時20分ごろ、富山市町村の用水(幅約50センチ、深さ約50センチ、水深約15センチ)で近くの70代女性が流され、近所の住民3人によって救助された。女性は富山赤十字病院に運ばれたが、命に別条はないという。

 救助に当たったのは、後藤勉さん(68)、妻の妙子さん(61)、安川外志さん(69)。後藤さんが入浴中、自宅前の用水から「ゴボゴボ」という大きな水音と共に「うー」といううめき声を聞き、慌てて妙子さんと外に出たという。

 懐中電灯で照らして用水沿いを調べたところ、自宅から約80メートル離れた場所で用水のふたの隙間から人の脚が見えたため、警察に通報した。

 女性は用水の分岐点に引っ掛かった状態で、妙子さんが安川さんに助けを求め、後藤さんと安川さんの2人で引き上げた。女性は膝から血を流し、震えていたという。25日朝に女性の家族が後藤さんと安川さん宅を訪ね「ありがとうございました。指の骨折で済みました。心配しないでください」とお礼を述べたという。

 後藤さんは「田んぼに水を入れない時期なので水位が高く流れが早かった。助かって何よりだ」と話した。

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