食品包装脱プラ素材製造 中パ合弁会社、高岡工場26日起工

中越エコプロダクツのマプカシート工場のイメージ

 中越パルプ工業と環境経営総合研究所(東京)の合弁会社「中越エコプロダクツ」は25日、高岡市に建設する食品トレー用新素材の工場の概要を発表した。プラスチックの代替素材「マプカ」のシートを製造し、食品の劣化を防ぐ「酸素バリア性」を製品に付加できる。脱プラスチックと食品の長期保存を両立する次世代の包装資材として普及を目指す。来月着工、2020年秋の完成を予定し、年間1万2千トンのシートの生産を目指す。投資額は約35億円。26日に起工式を行う。

 マプカは粉末状の紙と合成樹脂を混ぜ合わせた素材で、プラスチックと同等の強度や耐熱性などを持ち、可燃物処理できる。同研究所が茨城県と韓国にシートの生産拠点を持つ。

 今回、中越エコプロダクツが整備する工場は3カ所目。中越パルプ工業高岡工場に隣接する高岡市材木町に鉄骨2階建て延べ床面積6612平方メートルで建設する。初めて酸素バリア性を付与するラインを設ける。

 中越パルプ工業の加藤明美社長、同研究所の松下敬通社長、中越エコプロダクツの荒屋英治社長が25日、県庁を訪れ、石井隆一知事にマプカシートの特長を説明。知事は10月16~20日に県内で開かれる「世界で最も美しい湾クラブ」総会でPRする考えを示した。

© 株式会社北日本新聞社