高齢者見守りサービススタート 北電と立山システム研

 北陸電力と、立山科学グループの立山システム研究所は25日、高齢者向けの見守りサービスを始めた。高齢者宅に人感センサーと火災報知器を設置し、異常を感知すれば本人の安否確認や家族らへの連絡を行う。まずは富山市内で100件限定で始め、市場性を踏まえて北陸3県での展開を検討している。(経済部・浜松聖樹)

 高齢化や核家族化が進む中、北電は地域が抱える課題の解決に取り組む新事業として、同様のサービスを全国で1万5千件以上行っている同研究所と共同で実施。北電は事業のPRや申し込みの受け付け、同研究所は機器の設置やコールセンターの運用を行う。

 サービスでは、高齢者宅に人感センサー3台と火災報知器1台を設置。一定の時間に利用者の動きを検知しなかった場合や、煙や熱を感知した際には、看護師が常駐しているコールセンターに自動的に通報する。専任スタッフが本人に電話して安否を確認し、つながらない場合は事前に登録した家族や友人、近所の人らに電話する。

 利用や契約には、北電の個人向け会員制度「ほくリンク」に入り、定められた電気料金メニューを契約していることなどが条件。初期料金は1万2千円だが、先にサービスを始めた富山市では100件限定で無料とする。月額料金は2500円で、おおむね3年に1度の電池交換料金が5千円(いずれも税別)。センサーを増やす場合は料金が加算される。

 北電は「地域に根差したインフラ事業者としてサービスに取り組み、安心に貢献したい」と話している。

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