IR候補地 205億円売買予約に同意 佐世保市議会閉会

 定例佐世保市議会は26日、最終本会議を開き、本年度一般会計補正予算案など30件を可決、認定、同意し、閉会した。県と佐世保市がハウステンボス(HTB)への誘致を目指すカジノを含む統合型リゾート施設(IR)については、HTBの土地約30ヘクタールなどを205億円で売買予約する契約締結に関する諮問案に同意した。
 IR推進特別委の市岡博道委員長は「予約契約の締結はIRの誘致実現の大きな1歩になる」と報告。討論では、小田徳顕議員(共産)が「ギャンブル依存症など議論すべきことが山積み。根本から議論をやり直すべきだ」と反対した。採決の結果、賛成多数で同意した。
 HTBと県、市は既に、HTB内の土地と建物をIR整備の候補地とすることで基本合意。誘致が実現すれば、IRの建設・運営を担う事業者がHTBから土地を購入する。
 このほか、経営破綻したHTBを短期間で黒字化に回復し、市の観光産業をけん引する施設に成長させたとして、澤田秀雄会長を名誉市民に選定する議案も可決。追加上程した2018年度の一般会計決算など17件は閉会中の継続審査とすることを決めた。

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