「伊勢丹ありがとう」 小学生ら感謝の歌や踊り、相模原

伊勢丹相模原店への感謝の気持ちを込めてダンスを披露する谷口台小学校3年の児童=相模原市南区相模大野

 今月末をもって閉店する伊勢丹相模原店(相模原市南区相模大野)で27日、同店近くの市立谷口台小学校(同区文京)の3年生約150人が自分たちで考えた替え歌などを披露し、感謝の思いを届けた。「楽しい思い出でいっぱい」「一生忘れません」-。3年生が全校児童から募ったメッセージは店内に飾られ、閉店の日を従業員や買い物客らとともに迎えるという。

 学区内にあり、普段からなじみ深い同店に自分たちの思いを伝えようと、児童が発案した。普段から歌っている「ありがとうの花」の歌詞の一部を自分たちで考案した言葉に変更。「ありがとう29年間。みんな楽しかったよ」と感謝の気持ちを歌い上げた。

 5月の運動会で使っていた掛け声も一部を変えて披露。全員で「今までお世話になりました」「伊勢丹のために大きな拍手」と大きな声を張り上げた。

 その後、ダンスも繰り広げた子どもたちは、全校児童から集めたメッセージを贈呈。同店で18年勤務する総務部長の本間英雄さん(52)は「これまで働いてきて、今が一番うれしい時です。閉店まで地元のみなさまのため、一生懸命がんばります」と話し、涙を浮かべた。

 児童代表の一人として感謝の言葉を伝えた佐藤景郁君(9)は「家族で食事に行き、屋上でよく遊んだ大好きな場所。ありがとうと伝えたかった」と満足げ。同校の西山俊彦校長は「自分の家がなくなるように感じて泣いている児童がいた。閉店前に感謝の気持ちを伝えられてよかった」と話していた。

 同店では30日まで、閉店セール「ファイナルフェスタ」が開催中。連日通常の3~4倍となる約2万人が来店しているという。

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