【台風15号】県内の農作物被害は4億5千万超に

強風でビニールがはがれたパイプハウス=伊勢原市下平間

 台風15号の影響で、県内の農作物などの被害額が4億5452万円に上ることが27日、県のまとめで分かった。強風による農作物や農業施設への被害が中心で、市町村別で最も被害額が多かった横浜市は1億3206万円に上った。

 同日開かれた県議会環境農政常任委員会で報告された。被害額は25日現在の速報値で、逗子市、箱根町、清川村を除く県内30市町からの報告をまとめた。

 県農業振興課によると、農業用ハウスや牛舎など施設関係の被害は2億7510万円、農作物関係の被害は1億7941万円。農作物で最も被害額が大きかったのはナスの7100万円で、ナシの4800万円、ネギの1千万円が続く。

 市町村別では、横浜市に次いで三浦市の7973万円、藤沢市の5018万円、川崎市の3701万円の順。パイプハウスの全半壊や、堆肥舎の屋根の一部が吹き飛ぶ被害のほか、収穫期にさしかかっていたナスやナシなどが傷ついたり落果したりする被害が目立った。

 同課によると、過去15年間の強風被害では、昨年9月の台風24号の被害総額6億4480万円に次ぐ規模という。

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