柚之原牧師「現在の制度に無理がある」 大村入国管理センターの長期収容問題

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「現在の入管制度には無理がきている」と話す柚之原牧師=大村市古賀島町

 全国にある入管収容施設は本来、強制退去や難民申請などの手続きの間、外国人を一時的に収容する施設。しかし近年、外国人の収容期間は長期化する傾向にある。
 大村入国管理センターの場合、7月31日現在の収容者数は111人。うち1年以上1年6カ月未満の収容者が31人、3年以上は19人に上り、最長で約6年10カ月になる人もいる。
 大村で収容されている外国人の支援活動に約15年間にわたって取り組んでいる長崎インターナショナル教会の柚之原寛史牧師らによると、こうした長期収容に不満を抱えた外国人が仮放免を求めてハンストを実行する傾向にある。特にナイジェリア人男性が死亡した6月以降、顕著になっているという。
 柚之原牧師は同時に、仮放免が認められるケースも急増していると説明する。大村で仮放免が認められた件数は2016年が48件、17年19件、18年9件と減少傾向にあった。しかし今年は6月以降、既に20人近くに達し、「委任状の受け取りや保証金の手続きなど、私たちが仮放免の支援に追われるくらい」(柚之原牧師)。
 ただ、こうした外国人が短期間で再収容され、それに抗議してまたハンストに踏み切ることもあるという。川田邦弘氏は「現在の仮放免はただの“ガス抜き”にすぎないのでは」と疑問を投げ掛ける。
 開会中の定例大村市議会には、市民有志から「大村入国管理センターの現状を知る」と題した陳情書が提出された。市民が現状を知り、行動することの重要性を訴える内容だ。
 川田氏は「外国人のハンストという手法自体、適切と思わない。まずは現状を多くの人に知ってもらうことが重要」と指摘。柚之原牧師も「大村は華やかなニュースが多いが、地元にある入国管理センターで死者が出た事実も重く受け止める必要がある。現在の入管制度そのものに無理があり、仮放免に代わる制度が必要なのでは」と語った。