5年ぶりポストシーズン逸のカブス マドン監督が退任へ

日本時間9月30日、カブスはジョー・マドン監督に対して来季以降の契約延長をオファーする意思がないことを明らかにした。2015年からカブスを率い、2016年にワールドシリーズ制覇を成し遂げるなど昨季まで4年連続でポストシーズンに進出していたカブスだが、今季はシーズン終盤の急失速もあって84勝78敗のナ・リーグ中部地区3位でシーズン終了。契約が切れるこのタイミングで、カブスはマドン政権に終止符を打ち、新たな時代へ突入することを選択した。

シーズン最後の3連戦を敵地でカージナルスと戦ったカブス。3連戦の第2戦が終わった日の夜、マドンとセオ・エプスタイン野球部門社長は、セントルイスのホテルの一室でワインを飲みながらマドンの去就について話し合いを行い、契約を延長しないことで合意したという。カブスはマドンに代わる新監督探しをスタートし、マドンは自身を必要としてくれる新たなチームを探すことになる。

エプスタインは今回の決断について「我々のチームは今、少し変化が必要な時期にきていると思う。(変化が必要なのは)当然のことだよ。変化は我々に良い影響を与えてくれるはずさ」とコメント。マドンもエプスタインと同じように「変化は良いことだ。変化は我々全員にとって非常に良いものになる可能性がある」と語り、変化の必要性を強調した。

チーム再建を終え、マドンを監督に招聘したカブスは、2015年に地区3位ながらワイルドカードを獲得し、翌2016年には地区優勝を果たしてワールドシリーズを制覇。2017年は地区を連覇し、2018年もワイルドカードを獲得して、マドンはカブスの監督として球団史上初となる4年連続ポストシーズン進出を成し遂げた。5年間の通算勝率.582は、カブスを2年以上率いた監督のなかでは2番目に高い数字である。

今のところ、マドンに「引退」の意思はなく、マドンの手腕を高く評価する他球団がマドンの招聘に動く可能性も取り沙汰されている。ひょっとすると、来季は敵軍の監督として、マドンがリグリー・フィールドを訪れることになるかもしれない。

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