ヒマワリの種から油 小矢部園芸高・県立大が連携授業

中島教授(左)から指導を受け、ヒマワリの種から油を搾る生徒=小矢部園芸高校

 県立大と小矢部園芸高校の連携授業が30日、小矢部市西中の同高校で行われ、同高校2年生5人がバイオディーゼル燃料を作るため専用の装置でヒマワリの種から油を搾り、環境問題に理解を深めた。

 より専門的な知識を学ぶのが狙いで、授業「植物バイオテクノロジー」の一環として実施。県立大医薬品工学科の中島範行教授(薬学)が講師を務めた。

 中島教授は、地球温暖化によって2100年までに平均気温が約5度上昇する試算を示した。石油などの化石燃料から出る二酸化炭素が地球温暖化に影響していると指摘し「植物でできた油を使えば効果がある」などと述べた。

 油にしたのは同大のヒマワリ畑で採れた種。レオナルド・ダビンチのスケッチを基に同大の学生が製作した搾油機で搾り、最後になると、数人がかりでレバーを回した。野村優香さんは「ヒマワリの種が燃料に変わるなんて驚いた」と話した。授業は10月下旬にも1年生を対象に行う。

 生徒は今後、油とカビの一種から取り出した酵素、メタノールを反応させてバイオディーゼル燃料を作る。燃料を用いて学校のトラクターや除雪機が動くかを確かめる。(小矢部支局長・柳田伍絵)

ヒマワリの種から取れた油。ほんの少ししかない…
ヒマワリの種を見せる中島教授(左)

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