提案巡る県対応に批判 一ツ葉道有料延長議案可決

一ツ葉有料道路の有料継続を巡る議案に関し、対応を謝罪する河野知事=30日午前、県議会本会議場

 一ツ葉有料道路(宮崎市)の有料期間を10年間延長する議案が審議された30日の県議会本会議。議会側から県に対し、「県民や議会への説明が不十分」などと批判が噴出した。議案は賛成多数で可決となったが、関連議案の採決を巡り一部議員が退席。河野知事が一連の対応を謝罪するなど、議会は最後まで紛糾した。
 審議で県民連合宮崎や共産党会派の4議員が反対討論を実施。「(過去にも延長した経緯があり)県民との約束を2度にわたり棒に振ることは許されない」「(提案が遅く)政策議論すらできなかった。議会軽視ではないか」などと議案提案の手続きを批判。同有料道路の関連議案の採決で、修正案を否決された県民連合宮崎の6議員が退席する場面もあった。
 議案は両会派の議員を除く賛成多数で可決された。ただ、自民会派の議員5人は「維持管理などの費用について、議会や県民に対して十分な説明がなされていない」などと指摘。「10年後に有料期間の再延長はしない」などの条件を付ける議員発議の付帯決議案を提案し、可決された。
 批判が相次いだことを受け、知事は対応を謝罪。また、同市の県総合運動公園の盛り土高台整備計画を巡る、県の対応を批判する意見に対しても「責任を強く感じている」と説明した。

© 株式会社宮崎日日新聞社