海自・食料納品贈収賄、横浜地検が2曹ら起訴

横浜地検

 海上自衛隊の食料納品業務で便宜を図った見返りに接待を受けたとして、横浜地検は30日、海自横須賀造修補給所の2等海曹(47)を収賄の罪で、同市の食料品製造卸売会社「明食」社長(52)を贈賄の罪でそれぞれ起訴した。認否は明らかにしていない。

 起訴状などによると、2曹は2016年12月10日~18年5月8日、明食が納品した食品が規格外だったことを知りながら黙認、社長から見返りとして横浜市中区内の飲食店2カ所で26回にわたり計約110万円相当の接待を受けた、とされる。

 地検は30日、別の業者と共謀し、架空請求で海自から約80万円を詐取したとして、詐欺の罪で海自の元准海尉の男(58)も起訴した。

 県警によると、元准海尉、2曹は同じ護衛艦勤務を経験した先輩後輩の関係だった。造修補給所でも時期は異なるものの同じ係に所属し、食品の受け入れや払い出しなどを担当していた。社長と密接な関係にあった元准海尉が退官した後、2曹が役割を引き継いで癒着を深めたとみられる。

© 株式会社神奈川新聞社