秋旅の醍醐味!十石舟に揺られながら、港町の四季の移ろいを眺める贅沢【京都・伏見】

京都・伏見には風光明媚な観光スポットがいくつもあります。そのひとつが「十石舟・三十石舟」です。京都。伏見の移ろう四季の景色や「寺田屋」「月桂冠大倉記念館」などの歴史的な建物を眺めながら、情緒あふれる船旅を堪能できます。船内では熟練ガイドがアナウンス。京都の歴史を学ぶこともできます。今回は、そんな伏見の十石舟の旅と寺田屋を現地ルポ。

のんびりと景色を眺めながらの船旅

近鉄京都線「桃山御陵前」駅から徒歩約10分。十石舟の乗り場は「月桂冠大倉記念館」からほど近い場所にあります。

十石舟の船底が平ら。そのため、バランスを崩すと揺れて、転覆しやすいので、ガイドさんの指示によって、左右の座席にバランス良く乗船します。舟が出発すると、立ち上がることはできませんのでご注意を。

熟練ガイドさんのアナウンスを聞きながら、のんびりと景色を眺める船旅は約50分間。月桂冠発祥地の酒造「月桂冠大倉記念館」や坂本龍馬襲撃事件が起こった「寺田屋」、坂本龍馬とお龍の銅像などを眺めることができます。

月桂冠大倉記念館

四季折々の自然美を堪能できる

濠川は伏見城の外堀です。春にはると桜が咲き乱れ、夏は木々の緑が眩しく、秋は紅葉を眺めることができ、四季折々の美しさを堪能できます。

濠川は透明度が高く、川底まで透けて見えました。湧き水に恵まれた、全国有数の酒処「伏見」だけありますよね。

散歩する人や釣りを楽しむ人の姿も。川沿いは市民の憩いの場になっているようです。ほのぼのとしました。

パナマ運河と同じ構造の「三栖閘門」

宇治川派流にある三栖閘門は、パナマ運河の閘門と同じ構造なのだとか。また、パナマ運河の建設にも日本人が携わっていたそう。なんだか感慨深いですよね。こちらには「三栖閘門資料館」があり、三栖閘門の構造や水運の歴史、伏見について学ぶことができます。

ガイドさん曰く、十石舟・三十石舟の船旅は「桜の季節が格別」だそうです。川を覆うように咲き乱れる桜の中を進む舟の写真は、見事な美しさでした。今度は、桜の季節に訪れてみたいです。

十石舟

電話:075-623-1030

運航期間:2019年3月21日(木・祝)〜12月8日(日)の期間。

運休日:毎週月曜日(祝日を除く、ただし、4・5・10・11月は月曜日も運航)

料金:大人1,200円(中学生以上)・小人600円(小学生以下)

HP:http://kyoto-fushimi.or.jp/ship/

十石舟・三十石舟に乗船したついでに寄りたい「寺田屋」

十石舟、三十石舟どちらの乗り場からも歩いていける「寺田屋」は、坂本龍馬襲撃事件が起こった場所。創業は慶長2年で、薩摩藩の定宿としても指定されていたそうです。龍馬は土佐藩だったはずなので、誰かの紹介があって、この宿を利用していたのかもしれません。

明治時代に再建されたとはいえ、古い木造の建物なので、ちょっと歪んでいます。歩いていると「あれ? 少し斜めになっていない?」と思う場所がいくつもありました。

寺田屋の女将「お登勢」が画家に描かせたという坂本龍馬の肖像画。

龍馬襲撃事件の際の「弾痕」や「刀痕」も。

こちらは将来、坂本龍馬の伴侶となるお龍が、お風呂場から駆け上がって龍馬に襲撃を知らせた階段を再現したものです。

1階にはお風呂や京都らしい中庭もあります。

坂本龍馬オリジナルグッズも多数、販売していました。ちなみに寺田屋には宿泊もできます。

実際に龍馬襲撃事件が起こった寺田屋は鳥羽・伏見の戦いで焼失しているため、こちらの寺田屋は明治時代に再建された建物です。とはいえ、当時の雰囲気は十分に感じられますので、一見の価値がありますよ。

寺田屋

住所:京都府伏見区南浜町263

電話番号:075-622-0243

営業時間:10:00~16:00(15:40受付終了)

定休日:月曜不定休 1/1~1/3

参観料:一般 400円、中学・高校・大学生(大学生学生証提示)、身障者手帳提示の方 300円、小学生 200円

[All photos by あやみ]

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