ナショナルズがMVP候補のレンドンに7年契約をオファー

ナショナルズの正三塁手、アンソニー・レンドンはメジャー7年目の今季、自己ベストのシーズンを過ごし、打率.319、34本塁打、126打点、OPS1.010の好成績をマーク。打点王のタイトルを獲得し、今オフのフリーエージェント市場において、ゲリット・コール(アストロズ)とともに目玉選手となっている。そのレンドンの流出を阻止すべく、9月上旬にナショナルズがレンドンに対して7年契約をオファーしていたことが明らかになった。

ワシントン・ポストのバリー・スバルーガによると、ナショナルズは9月上旬にレンドンに対して総額2億1000万~2億1500万ドルほどの7年契約をオファーしたという。昨オフもブライス・ハーパー(現フィリーズ)を引き留めるべく、大型オファーを提示したナショナルズだが、スバルーガによると、ナショナルズのレンドンに対する姿勢は、ハーパーのときよりもマックス・シャーザーと契約延長を結んだときに近いようだ。

昨オフのハーパーに対するオファーは、総額のうち1億ドルほどを今後数十年間にわたって分割で支払うものとなっていた。ハーパーはそれを受け入れず、フィリーズへの移籍を選択したが、今回のレンドンに対するオファーは、このような仕組みにはなっていないという。ナショナルズがシャーザーと結んでいる7年2億1000万ドルの契約は、契約総額の一部が分割払いとなっているものの、契約満了後7年以内に支払いが完了する。今回のレンドンに対するオファーは、こちらに近い仕組みとなっているようだ。

ワシントン・ポストは、今回のオファーはレンドンがフリーエージェント市場に出るのを防ぐものにはならないと分析している。しかし、生え抜きのスター選手であり、チームメイトやファンから愛される存在であるレンドンをナショナルズが引き留めたいと考えていることは明らかだ。筆頭オーナーのマーク・ラーナーは、レンドンが大型契約に相応しい選手であるかどうかを個人的にチェックしているようだが、攻守両面で素晴らしいパフォーマンスを見せ、チームメイトやファンから愛される存在であるレンドンが大型契約に相応しい選手であることに異論の余地はないだろう。

2011年のドラフトでナショナルズから全体6位指名を受けてプロ入りし、球界を代表するスター三塁手へ成長したレンドンをナショナルズは引き留めることができるのか。複数球団による争奪戦は必至であり、今後の動向には大きな注目が集まりそうだ。

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