70年代パニック映画ブームが生み出した傑作『パニック・イン・スタジアム』初BD化!

『シン・ゴジラ』(17)も記憶に新しいパニック映画の魅力は異常事態に立ち向かう人々の勇気ある行動、生死のかかった究極の状況下で人間が織りなすドラマが魅力。1977年に公開された『パニック・イン・スタジアム』は、目的さえも明かされない正体不明の狙撃者、狙撃者の存在を知らず試合に熱中する観衆、観衆を守るため密かに狙撃者を追い詰めていく警察の姿を描き、『ポセイドン・アドベンチャー』(72)、『タワーリング・インフェルノ』(74)、『カサンドラ・クロス』(76)など、70年代に一大ブームとなったパニック映画の一翼を担う作品。満員のロサンゼルス・メモリアル・コロシアムでのフットボールの試合観戦に訪れた10万の観衆を挟んだ狙撃者と警察の攻防戦をサスペンスフルに描き、グランドホテル形式で展開する物語も見所のひとつ。何事もなかった日常のなかで突然命を奪われる不条理と、パニックに陥った観客がスタジアムの中を逃げ惑う姿は圧巻だ。

警察の指揮を執るホリー警部に70年代スターのチャールトン・ヘストン、SWATのバトン隊長に映画監督としても人気の高いジョン・カサヴェテスと渋い2人の共演が見どころ。さらにスタジアムを管理するマッキーバーにマーティン・バルサムを始め、ライフル魔に狙われる観客にも当時の豪華キャストが揃っている。

監督は『ある戦慄』(67)、『あの空に太陽が』(75)のラリー・ピアース。撮影は『未知への飛行』(64)『ヤング・フランケンシュタイン』(74)のジェラルド・ハーシュフェルド。音楽は『バーバレラ』(67)『ファール・プレイ』(78)のチャールズ・フォックス。原作はジョージ・ラ・フォンテイン(早川書房刊)。アカデミー編集賞ノミネート作。今回が国内初ブルーレイ化となる。

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