【ラグビーワールドカップ2019 応援連載『SCRUM』#17】「日本×ロシア」SPECIAL REPORT

【ラグビーワールドカップ2019 応援連載『SCRUM』#17】「日本×ロシア」SPECIAL REPORT

ついに開幕したラグビーワールドカップ2019日本大会。9月20日に東京スタジアムで行われた初戦は、開催国である日本代表とロシア代表が激突! その緊張と興奮の様子を徹底リポートします。

史上初! ハットトリック達成でロシアを撃破!!

9月20日、待ちに待ったラグビーワールドカップ2019日本大会が幕を開けた。開会式及び開幕戦「日本×ロシア」の舞台となった東京スタジアムには、開会式が始まるはるか前から多くのラグビーファンが詰めかけた。日本代表の赤と白のジャージをまとった人が大多数だったが、対戦相手のロシアなど出場国・地域のサポーターもそれぞれのチームカラーのジャージを着て集まり、スタジアム内外は豊かな色彩と、祭典が始まる高揚感に満ちあふれていた。

午後6時30分に始まった開会式は、プロジェクションマッピングを駆使した立体感のある映像、歌舞伎の連獅子の舞踊、和太鼓の響きなどがこれから始まる激闘への期待を高めた。そして午後7時45分、試合開始。場内のボルテージが高まるが、ロシアがキックオフしたボールを日本がキャッチミスする不安な立ち上がり。さらに日本のミスからロシアが最初のトライとコンバージョンキックに成功し、リードを許す。地元開催の重圧からか、選手たちの動きが固い。11分にWTB松島幸太朗がトライし初得点を挙げるが、その後もハイパントのボール処理が安定せず、我慢の時間が続いた。しかし38分、SO田村優、CTB中村亮土がパスをつなぎ、松島がトライ。逆転に成功し、重苦しい空気を振り払って前半を終えた。

後半の日本は、ようやく固さがほぐれたようだった。47分、FLピーター・ラブスカフニがタックルから相手ボールを奪い取り、そのまま独走してトライを決め、リードを広げる。ラブスカフニはこのプレーのほかにも守備面で素晴らしい働きを見せていた。そして68分、田村と交代したばかりのSO松田力也のパスを受けた松島が走り抜けてトライ。W杯では日本代表選手初となるハットトリックを達成した。松田のゴールも決まり、30—10。そこからスコアは動かずノーサイドの笛が鳴った。

結果だけを見れば、勝利チームが得られる勝ち点4に加え、4トライ以上に与えられるボーナス勝ち点1も獲得した快勝劇。キャッチミスが目立ち、反省すべき点が多い試合内容ではあったが、求められていたノルマをクリアし“、開催国としての試合”を経験したことで、第2戦以降の視界はぐっと開けた。重圧になった地元の大声援も、今後は選手たちの背中を押す力になってくれるはず。目標である史上初のプール戦突破=ベスト8へ、さらにその先へ。ジャパンの挑戦は続く。

【ラグビーワールドカップ2019日本大会】


<日本代表“プール戦”放送スケジュール>
◆「日本×サモア」
日本テレビ系 10月5日 午後7:15~9:24 ※延長の場合あり

◆「日本×スコットランド」
日本テレビ系 10月13日 午後7:30~9:54 ※延長の場合あり

文/佐藤新

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