高岡商議所副会頭に3氏内定 吉岡・川西・菅野氏

 高岡商工会議所は1日、次期副会頭に高岡信用金庫理事長の吉岡周氏(67)、伏木海陸運送社長の川西邦夫氏(67)、高岡ガス社長の菅野克志氏(53)が内定したと発表した。11月1日の臨時議員総会で決定し、任期は同日から3年間。

 会頭、副会頭は10月末で任期満了となり、副会頭は現職4人のうち山口正志氏(71)=東洋通信工業会長=だけが留任。永田義邦氏(80)=北陸予防医学協会理事長、多田慎一氏(75)=第一物産相談役、齊藤栄吉氏(64)=富山銀行頭取=は退任する。

 大幅な交代となる中、既に次期会頭に内定している塩谷建設会長の塩谷雄一氏(69)が中心となり、実績や業種バランスを踏まえて人選を進めた。

 吉岡氏は専修大卒。1976年に高岡信用金庫に入り、本店営業部長、常務理事、専務理事を経て2018年に理事長に就いた。

 川西氏は明治大卒。1977年に伏木海陸運送に入社し、取締役営業第二部長、代表取締役副社長などを経て2016年に社長に就任した。

 菅野氏は早稲田大卒。北陸銀行を経て、1997年に高岡ガスに入社し、2005年から社長を務める。

■課題解決へ実務能力重視

 高岡商議所の次期副会頭の選考を巡っては、高岡大和の閉店に象徴される中心市街地の衰退や人手不足、後継者難など多くの課題が山積する中、リーダーとしての資質はもちろん、課題解決に向けた実務能力が重視された。

 高岡商議所には約3100社が加盟し、9割以上が中小企業。経営者は高齢化が進み、廃業の増加が懸念されている。

 関係者によると、信金トップの吉岡周氏には企業ネットワークを生かし、事業承継や経営支援の面での手腕が求められる。菅野克志氏は中心市街地の活性化に取り組む若手経営者の代表として選ばれた。川西邦夫氏は物流事業の経験に基づく豊かな国際感覚が期待されている。

 選考の中心となった次期会頭の塩谷雄一氏自身、「社格ではなく、地域を知り、新たな時代に対応できる人物がふさわしい」という理由で、現会頭の川村人志氏からバトンを託された。

 慣例にとらわれず、時代に即した活動を展開できるか。フレッシュな「塩谷体制」がスタートする。(西部本社・浜田泰輔)

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