ゆるキャラ・クルリンがギターに 「伊勢原観光道灌まつり」初日に披露

クルリンがデザインされたオリジナルギター。道灌まつり初日のステージで演奏が披露される=伊勢原市役所

 10月5、6日に開催される神奈川県伊勢原市最大のイベント「伊勢原観光道灌まつり」に向けて着々と準備が進められている。そんな中、新たな目玉として注目されそうなのが、市公式イメージキャラクター「クルリン」をかたどったエレキギターだ。市民が手作りし寄贈したもので、初日のステージで披露されるという。市の担当者は「演奏を機にまつりを盛り上げたい」と期待を寄せている。

 ギターは木製で、全長約105センチ。クルリンをかたどったボディーと納め太刀を模したネックが特徴だ。

 頭にかぶる大山名物「大山こま」、身にまとう「こまひも」、背部に描かれる市の花「キキョウ」も精密な造形で再現されている。また、ネックに実際の納め太刀にも記される文字「大山石尊大権現大願成就」が刻まれ、クルリンの丸みを帯びた曲線にも緻密な手仕事を感じさせる。

 市広報戦略課によると、寄贈者の意向により、氏名や年齢は明かされていないが、市内在住の男性が市のPRに役立てようと約6カ月かけて制作したという。同課の大町徹課長は「クルリンと市に対する思いがこもっており感激している。多くの人に見てもらい、シティプロモーションにつなげたい」と話す。

 お披露目は、まつり初日の同5日、同市伊勢原3丁目の日産広場で開かれる「クルリンスペシャルステージ」。市職員がギターを演奏するのに合わせて、クルリンがダンスを繰り広げる予定だ。

 一方、例年20万人以上の人出がある市最大の催しに向けた準備も整いつつある。

 20日には市内3カ所に巨大なちょうちんやぐらも設置された。中でも、高さ4メートル、幅8メートルの小田急線伊勢原駅北口のやぐらには、赤や黄色のちょうちん208個が飾られ、訪れる人の目を既に楽しませている。南口にある高さ2メートル、幅7メートルのやぐらとともに、日没から午後10時ごろまで点灯している。

 また、市役所正面玄関にも高さ約4メートル、幅約7メートルのやぐらが整えられた。点灯はしないが、まつりのムード盛り上げに一役買っている。

 市商工観光課の担当者は「5日は伝統行事の神木(しぎ)のぼり、6日は伊勢原手作り甲冑(かっちゅう)隊も参加するメインのパレードや、姉妹都市の長野県茅野市による泉龍太鼓が披露される」と説明。「両日とも街中でのダンスや楽器演奏も予定しており、多彩なイベントを楽しんでほしい」と多くの来場を心待ちにしている。

© 株式会社神奈川新聞社