ビットコイン約1千万円分詐取で3人逮捕 高齢者だます 全国初摘発

神奈川県警本部

 うその電話をかけて高齢者から約1千万円相当の仮想通貨ビットコインをだまし取ったとして、県警捜査2課と都筑署は2日、詐欺の疑いで、いずれも職業不詳の男(24)=東京都練馬区、同(30)=同目黒区、同(30)=同=の3容疑者を再逮捕した。県警によると、仮想通貨を詐取した疑いでの特殊詐欺事件の摘発は全国初。

 再逮捕容疑は、氏名不詳者らと共謀して8月から9月にかけて、岡山県倉敷市の70代の無職男性に電話し、仮想通貨売買ソフトと称した商品を男性名義で購入するよう打診。その後、ソフト販売元の会社員を装い、「名義貸しは違法。和解のため、ソフト代金を全額支払う必要がある」などとうそを言い、2回にわたり約1千万円相当のビットコインを口座に送信させて詐取した、としている。

 県警は3人の認否を明らかにしていないが、詐欺グループ内で電話をかける役割をしていたとみている。

 県警は9月、グループの拠点とみられる東京都新宿区のマンション一室を家宅捜索。不正にこの部屋の賃貸契約をしたとして、詐欺容疑で3人を逮捕していた。押収したパソコンから約3万人分の名簿が見つかり、今回の容疑が浮上した。

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