東MAXが笑いを封印してイケメン徳川慶喜に!?「汗をふくための小判を持って行ったけど、使わせてもらえなかった(笑)」

東MAXが笑いを封印してイケメン徳川慶喜に!?「汗をふくための小判を持って行ったけど、使わせてもらえなかった(笑)」

テレビ東京系にて10月8日(火)放送の「これが日本の新常識! なぜ あの歴史は消えたのか?」。「開運!なんでも鑑定団」(同局)でおなじみの今田耕司さん、福澤朗さん、片渕茜アナウンサーが、“歴史の教科書から消えた”出来事を、さまざまな証言や検証に基づいて作られたVTRからひも解き、新たな歴史や偉人たちの真実に迫る人気特番です。

今回は、その番組内で江戸幕府最後の将軍である徳川慶喜を演じた東貴博さんを直撃! 昔の教科書では“敵前逃亡した敗軍の将”と書かれていた慶喜が、今は名君と呼ばれ評価が一変したその理由とは? 時代劇に初挑戦した下町のプリンス・東MAXさんが、笑いを封印して演じた慶喜についての印象やこだわったシーン、また今後の展望について明かしてくれました!

──今回、東さんは時代劇初挑戦とお伺いしましたが…。

「コントではやっていたけど、ちゃんと演じるのは初めてでしたね。普段、着物を着てちょんまげ姿になんてなることがないから、雰囲気を味わえてすごく楽しかったです。ちょんまげも本格的で自分の髪の毛との境目がないように作っているものなので、フィット感がすごかったです(笑)。着物もあまり着ることがないのでテンション上がりましたし。でも、シーンによってはナレーションが入ってくるところもあるので、どこの場面がセリフ付きでOAされるのかを都度確認しながらやっていました」

──映像を拝見したところ、想像以上にイケメンな徳川慶喜でした!

「今回は、一つもふざけてないんです! 汗をふくための小判を持って行ったけど、『今回はいらないです』と言われて使わせてもらえなかったから(笑)。汗をふくタイミングがなかったんだよね」

──演じられた徳川慶喜という人物の印象はいかがでしたか?

「江戸幕府最後の将軍で、薩長軍との戦いに敗れ、話し合いで江戸城を明け渡す『江戸無血開城』を主導した人ですもんね。そもそもこの時代が、徳川将軍が260年もの間受け継がれ、さらに平和な時代が続いている状態で倒幕への道に進むという面白い時代じゃないですか? だから、この時代の将軍たちはヒーローになりやすいと思うんですけど。そういう中で慶喜の考え方は、後には評価されても、当時は評価されにくかっただろうなと。そして、番組で明かされる最終的な彼の狙いも、どこまで本当に考えていたのか…考えれば考えるほど面白いと思います」

──今でこそ慶喜の考え方は英断のように見えますけど、当時の人々にはそのようには見えなかったり…。

「今の時代みたいに情報の伝達手段が発達している時代ではないから、口コミで尾ひれはひれついて『慶喜は情けない』という印象になったんでしょうね」

──そんな徳川慶喜を演じるにあたり、東さんが意識したことがあれば教えてください!

「彼もそもそも江戸のお坊ちゃんということで、役作りは必要なかったです(笑)」

──ところどころに東さんの要素もあるのでしょうか?

「要素があるかは分からないですけど、殿様気分が味わえたのが良かったですね(笑)。慶喜自身の性格と比べると、大々的に『俺、今こういうことやってるよ!』とアピールしない部分は似ているかもしれない。彼にもいろいろ考えがあって、まわりに言ってしまうと反発をくらって理解されないということも分かっていたんでしょうね。だから、言わずに行動に移していたんだろうなと」

──とてもかっこいい考え方ですよね。

「だから、慶喜のそういう考え方が日の目を見て良かったよね。最後の将軍で、弱腰な人というイメージがあるだろうけど、それがこのVTRで少しでも覆ればうれしいです」

──さまざまなシーンを演じられたと思うのですが、注目して見てほしい部分はありますか?

「考えている時の顔かな。この時代の人ってあまりキビキビしていなくて、動かなそうなイメージがあったから、ずっとおとなしく座っていました。だから、そういう佇(たたず)まいや決め顔に注目してほしいです。あとは、刀を抜いたり、木刀でたたくシーンがあるんだけど、30年近く前に日光江戸村で出演させてもらっていた『欽ちゃん劇場』の経験がやっと役に立ったなと(笑)。意外と刀を抜く所作一つで、素人っぽさが出るんですよ。例えば、刀を抜く時には、刀の重さがあるからそれを感じながら切っ先を垂らしながら上げるとか…いろいろ気を付けないといけないところがあって。そういう経験がやっと実を結んだので、そのシーンもぜひ見てほしいですね」

──今回は徳川慶喜を演じられましたけど、これから演じてみたい歴史上の人物はいますか?

「まぁ、殿様が気分いいよね! 金持ちが一番いいよ(笑)」

──東さんの殿様シリーズ、楽しみにしています(笑)。東さんご自身は、歴史は詳しいのですか?

「江戸文化歴史検定の2級は持っています。江戸時代の歌舞伎についてや、それこそ幕府が何をしていたかという細かいところを勉強していましたね」

──最後に、視聴者の皆さんにメッセージをお願いします!

「歴史って自分たちで想像してひも解いていくものだから、それぞれの考え方があって答えが一つじゃないところが面白いと思うんです。その一つとして、僕が演じた徳川慶喜のエピソードも有力な話なので、“弱腰”と言われた彼が本当はどういう人物だったのか、また心に秘めていた真の狙いをこの番組で知っていただければと思います」

【プロフィール】


東貴博(あずま たかひろ)
1969年12月31日生まれ。東京都出身。バラエティー番組「世界ナゼそこに?日本人~知られざる波乱万丈伝~」、「二代目和風総本家」、「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!」(全てテレビ東京系)、「おはよう朝日です」(朝日放送)、「女神のマルシェ」(日本テレビ系)、「なるほどプレゼンター!花咲かタイムズ」(CBCテレビ)、ラジオ番組「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」(ニッポン放送)などに出演し、多方面で活躍している。

【番組情報】


「これが日本の新常識! なぜ あの歴史は消えたのか?~あの歴史の新発見&有名学者が教科書に載せたい知られざる偉人SP~」
テレビ東京系
10月8日 午後6:55~8:54

取材・文/鬼木優華(テレビ東京担当記者)

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