このところサッカー界で動くお金は莫大なものになっており、移籍金の額もうなぎのぼりとなっている。
ただ、時代によって貨幣の価値は変わるものであるし、サッカー界全体の資金力も上下するわけで、「収入に応じての支出」としては一概にランキング化しにくい。
それを今回『TotallyMoney』が計算し、1992年にプレミアリーグが発足して以来の「サッカー界インフレ率」を適用した「歴史上最高額移籍」が判明したぞ。
単純に金額の上では2億ポンドのネイマールが1位であるが、果たしてインフレ率が加わるとどうなるか…。
10位:ジャン=ピエール・パパン
時期:1992年(マルセイユ→ミラン)
移籍金:1080万ポンド
インフレ率換算:1億200万ポンド(およそ221.2億円)
フランスの名FWパパン。マルセイユで大活躍をし、1992年にミランへと移籍した。ファンバステンとのツートップで期待されたが、パートナーも本人も怪我で苦しみ、その「共演」はそれほど多くはなかった。
9位:アレン・ボクシッチ
時期:1993年(マルセイユ→ラツィオ)
移籍金:990万ポンド
インフレ率換算:1億5300万ポンド(およそ222.7億円)
チャンピオンズリーグ優勝に大きく貢献したクロアチア代表FW。後にマルセイユに八百長問題が発覚したことでラツィオに移籍し、セリエAで長くプレーすることとなった。
8位:ロナウド
時期:2002年(インテル→レアル・マドリー)
移籍金:4050万ポンド
インフレ率換算:1億5500万ポンド(およそ225.6億円)
「元祖ロナウド」はインテルで度重なる怪我に悩まされたが、2002年W杯での活躍と髪型で評価を再び高め、レアル・マドリーに加入。スペインでは太い体型を揶揄されながらもゴールを量産し続けた。
7位:ジネディーヌ・ジダン
時期:2001年(ユヴェントス→レアル・マドリー)
移籍金:6980万ポンド
インフレ率換算:1億5800万ポンド(およそ229.9億円)
現在レアル・マドリーで監督を務めているジダン。ユヴェントスから当時の最高額移籍金でスペインに渡り、「銀河系軍団」の中心的な司令塔として多くのタイトルに貢献した。
6位:リオ・ファーディナンド
時期:2002年(リーズ→マンチェスター・ユナイテッド)
移籍金:4140万ポンド
インフレ率換算:1億5900万ポンド(およそ231.4億円)
「ヤング・リーズ」の一員として台頭した稀代のCBは、ディフェンダーとしては異例の移籍金でマンチェスター・ユナイテッドに加入。長く中心選手として活躍し、クラブのレジェンドとなった。
4位:ギャレス・ベイル
時期:2013年(トッテナム→レアル・マドリー)
移籍金:9090万ポンド
インフレ率換算:1億6700万ポンド(およそ243億円)
アタッカーに転身したことでそのスピードと得点力が開花したベイル。トッテナムからレアル・マドリーに移籍した際はクリスティアーノ・ロナウドの記録を更新した。
4位:ロマーリオ
時期:1993年(PSV→バルセロナ)
移籍金:1080万ポンド
インフレ率換算:1億6700万ポンド(およそ243億円)
ブラジルの伝説的なストライカー。小柄であったが卓越したゴールセンスとテクニックを武器に活躍し、多くの印象的なシュートを放ってきた。PSVから移籍した際の価格はまさに異例のものであった。
3位:クリスティアーノ・ロナウド
時期:2009年(マンチェスター・ユナイテッド→レアル・マドリー)
移籍金:8460万ポンド
インフレ率換算:1億9500万ポンド(およそ283.8億円)
アレックス・ファーガソンの下でウイングからストライカーに変貌し、圧倒的な得点力を発揮したロナウド。レアル・マドリー加入時の移籍金は当時どれだけ巨額だったかがよく分かる。
2位:ネイマール
時期:2017年(バルセロナ→PSG)
移籍金:2億ポンド
インフレ率換算:2億200万ポンド(およそ294億円)
2017年の移籍なのでほとんどインフレ率で変化はない。それでも2位ということを考えれば、まさにこれこそ時代を変えた取り引きだったのだともいえる。
1位:ジャンルカ・ヴィアッリ
時期:1992年(サンプドリア→ユヴェントス)
移籍金:1490万ポンド
インフレ率換算:2億900万ポンド(およそ304.2億円)
なんと1位となったのはヴィアッリだった。セリエAが世界で最も優れたリーグであると言われた時代でも、ここまでの移籍金が動くことはほとんどなかった。