159安打&盗塁王か、36発96打点か 阪神近本と燕・村上の一騎打ち…セ新人王争い

DeNA・上茶谷大河、ヤクルト・村上宗隆、阪神・近本光司(左から)【写真:荒川祐史】

広島床田は規定投球回届かずも防御率2.96、DeNA上茶谷も7勝&102奪三振

 2019年のレギュラーシーズンが終了した。今季の新人王候補の成績を見ていこう。

 新人王(最優秀新人)の有資格者は海外のプロ野球リーグに参加した経験がなく、支配下選手に初めて登録されてから5年以内の選手で、投手は前年までの1軍での登板イニング数が30イニング以内、打者は前年までの1軍での打席数が60打席以内の選手。

○セ・リーグ、投手成績 投球回数順。20イニング以上。

床田寛樹(広)
25試7勝6敗0セーブ0ホールド
139回2/3 101奪三振 防2.96

上茶谷大河(De)
25試7勝6敗0セーブ0ホールド
134回 102奪三振 防3.96

高橋奎二(ヤ)
20試4勝6敗0セーブ0ホールド
95回1/3 99奪三振 防5.76

高橋優貴(巨)
18試5勝7敗0セーブ0ホールド
93回 89奪三振 防3.19

大貫晋一(De)
15試6勝5敗0セーブ0ホールド
66回2/3 54奪三振 防5.00

守屋功輝(神)
57試2勝2敗0セーブ7ホールド
54回 53奪三振 防3.00

山本拓実(中)
9試3勝3敗0セーブ0ホールド
45回1/3 27奪三振 防2.98

遠藤淳志(広)
34試1勝1敗1セーブ6ホールド
42回2/3 38奪三振 防3.16

清水達也(中)
8試2勝2敗0セーブ0ホールド
35回1/3 24奪三振 防4.33

梅津晃大(中)
6試4勝1敗0セーブ0ホールド
34回2/3 34奪三振 防2.34

島内颯太郎(広)
25試0勝0敗0セーブ0ホールド
28回2/3 33奪三振 防4.40

浜地真澄(神)
21試2勝1敗0セーブ0ホールド
28回 27奪三振 防6.11

清水昇(ヤ)
11試0勝3敗0セーブ0ホールド
26回 24奪三振 防7.27

山口翔(広)
9試1勝3敗0セーブ0ホールド
26回 21奪三振 防4.85

齋藤俊介(De)
16試0勝1敗0セーブ0ホールド
25回 20奪三振 防5.76

笠井崇正(De)
16試0勝0敗0セーブ0ホールド
22回1/3 18奪三振 防4.03

坂本光士郎(ヤ)
19試0勝0敗0セーブ3ホールド
21回2/3 15奪三振 防5.82

塹江敦哉(広)
11試0勝1敗0セーブ0ホールド
20回2/3 23奪三振 防6.10

 広島の床田は規定投球回数に3回1/3足らず。しかし7勝ながら防御率は3点を切っている。阪神の守屋は新人王有資格者では最多の57試合に登板し7ホールドを挙げた。

阪神近本は159安打&36盗塁、ヤクルト村上は36本塁打96打点

○打者成績、安打数順。10安打以上。

近本光司(神)
142試586打159安9本42点36盗 率.271

村上宗隆(ヤ)
143試511打118安36本96点5盗 率.231

木浪聖也(神)
113試363打95安4本32点2盗 率.262

若林晃弘(巨)
77試234打56安5本21点11盗 率.239

加藤匠馬(中)
92試224打51安0本13点0盗 率.228

小園海斗(広)
58試188打40安4本16点1盗 率.213

中山翔太(ヤ)
35試97打28安5本14点0盗 率.289

細川成也(De)
36試72打16安1本10点0盗 率.222

塩見泰隆(ヤ)
45試88打16安1本7点4盗 率.182

伊藤裕季也(De)
21試52打15安4本7点0盗 率.288

松本直樹(ヤ)
33試66打14安1本4点0盗 率.212

坂倉将吾(広)
51試61打14安1本7点0盗 率.230

増田大輝(巨)
75試50打10安0本6点15盗 率.200

 阪神近本はヤクルトの山田哲を抜いて盗塁王。159安打は1958年の巨人、長嶋茂雄を抜いてセ・リーグ新人記録。NPB歴代でも2位。ヤクルト村上はタイトルには手が届かなかったが入団2年目以内で1953年の西鉄中西太に並ぶ36本塁打。打点も「96」まで到達した。

 新人王争いは2人の打者に絞り込まれそうだ。タイトルを獲得した近本と、本塁打、打点で歴史的な数字を残した村上。票は割れるだろう。

 どちらが新人王になったとしても、もう一方の選手には、新人特別賞が与えられるはずだ。2017年も京田陽太(中)が新人王になったが、新人で10勝を挙げた浜口遥大(De)が新人特別賞を与えられている。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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