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ブロンクス

同僚の誤射で警官が死亡 容疑者と銃撃戦

ロンクス区で先月29日未明、容疑者と格闘中の警官が、味方警官の誤射により死亡した。同30日付NBCニューヨークが伝えた。

死亡したブライアン・マルキーン巡査(33)を含む警官複数は、ギャング取締のために同区の集合住宅「エデンワルド・ハウジズ」を巡回していた。

マルキーン巡査は5発を容疑者の男(27)に向けて撃ったが、同僚警官の誤射により、搬送先の病院で死亡した。同容疑者も、警官5人の銃撃を受けて死亡。

ビル・デブラシオ市長は記者会見で、「ニューヨーク市は1人の英雄を失った」と述べた。

翌30日朝、NYPD警官数百人が、検視局から葬儀場へ向かうマルキーン巡査の遺体に敬礼し、放水銃による礼砲を発射した。

今年2月にも、警官1人が味方の誤射により、容疑者と格闘中に死亡している。またNYPDでは今年に入ってから自殺者が9人出ており、同局には試練の1年となっている。


アップステート

スクールバスで人種差別 州知事が調査を指示

ニューヨーク州北部のローレンス郡グーベルニュール村の警察は、先月10日スクールバス内で黒人の女子生徒(10)を殴り、人種差別的な発言を行ったとし、10歳と11歳の白人の女子中学生2人を告発した。同26日付CBSニューヨークが伝えた。

暴力を受けた女子生徒の母親が警察に報告し、中学生らは嫌がらせおよび憎悪犯罪としての暴行により起訴。家庭裁判所に持ち込まれることになった。

アンドリュー・クオモ知事は25日、同州人権局に本件の調査を指示。加害者らに対し最大限の法的措置を取るよう命じた。

被害者は殴られ目の周りに青あざができ、転倒した際、膝に打撲傷を負った。

スクールバスに同乗していた白人監視員(28)も、児童を危険にさらした容疑で起訴された。


ブルックリン

高層ビルで2歳転落死 ガード設置間に合わず

ブルックリン区イーストニューヨークで先月25日、高層アパートの6階窓から2歳児が落下、死亡した。同日付ABC7が伝えた。

同区エルダートレーンのリンデンプラザアパートで午前11時過ぎ、ラリーズ・ウィリアムズ・ジュニアくん(2)が6階の自宅アパートの窓から落下した。歩道で発見されたラリーズくんは、ブルックデール病院に運ばれたが、死亡が確認された。死因は頭部と胴体の鈍的外傷と認められ、事故と判断された。

警察によると、10歳未満の子供が暮らすアパートに対してニューヨーク州が設置を義務付けている窓ガードが、現場にはなかったという。

ラリーズくんの両親は、子供の寝室の窓が壊れていることや、窓ガードの設置についてなど、繰り返し苦情を訴えていたが改善されなかったため、現在は建物の所有者を訴えている。

遺族によると、苦情は今年1月から度々申し出ていたが、窓の修理とガードが取り付けられたのは、ラリーズくんが亡くなった翌日だったという。


ブルックリン

宅配便の配送員に偽装 男らが約13万ドル奪う

ブルックリン区ベイリッジで先月23日、フェデックスの配達人を装った2人の男が偽の小包を持って家に押し込み、現金およそ4万5000ドル、および8万ドル相当の宝飾品を奪い逃走した。同25日付PIX11が伝えた。

NYPDによると同日午後3時ごろ、フェデックスの従業員を装った身元不明の男が、6アベニュー付近の住宅に押し込んだ。ソーシャルニュースサイト「レディット」に投稿された監視カメラの映像には、配達人に扮(ふん)した男が玄関のドアから中に入った直後、2人目の男が階段を上ってくる姿が映っていた。

偽の配達人は首にさげたバッジを被害者に見せ、警察が同行していると告げた。2人目の男が2階を探っている間に、被害者家族をテープで縛り上げた。そして2人目の男が、寝室のクローゼットの中で金庫を発見。男らは金庫を持ったまま、裏口から家を出て、車で逃走した。


ブルックリン

航空職員を逮捕 現金30万ドル盗む?

JFK国際空港から現金30万ドルが紛失した事件に関連して、デルタ航空荷物係の男が先月26日朝、ブルックリン区の自宅で逮捕され、同区ダウンタウンの連邦裁判所に出廷した。同27日付ABC7ニューヨークが伝えた。

紛失した現金は、同24日にJFK国際空港からマイアミへ向かうデルタ便に、8個の袋に分けて積み込まれていた。裁判所の文書によると、勤務中だったクインシー・ソープ容疑者(40)が、袋を飛行機へ積み込む前に一つ抜き取ったとみられる。

航空機がマイアミに到着後、袋の一つが紛失していることに警備会社が気付き、ニューヨーク・ニュージャージー港湾局とFBIが捜査を開始。同僚らによると、同容疑者は現金袋を盗んだ時間帯に、体調不良を訴え帰宅していたという。

紛失した現金は見つかっておらず、同容疑者の弁護士は、裁判を進める前に紛失状況を明確にするよう検察に求めた。同容疑者はデルタ空港から停職処分を受け、出廷後に8万ドルの保釈金で保釈された。


ブロンクス

地下のガス管が破裂 交差点に巨大な穴

ブロンクス区ハイブリッジの交差点地下で先月26日の午後3時ごろ、使われなくなったガス管に請負業者が加圧していたところ、ガス管が破裂し、多量の泥や岩などが地上に噴出した。交差点の中央には大きな穴が開き、翌27日も補修作業が続いた。同27日付ABC7ニュースが伝えた。

事故が起きたのは、同区イーストクラーク・パレスとワルトンアベニューの交差点。監視ビデオの映像によると、噴出箇所の近くにあった自動車は泥で覆われ、アスファルトが地下から噴出していた。付近には、他にも衝撃で横転しそうな車もあったという。

地元住民は、「衝撃音が地域中を揺るがせてからマンホールのふたが開き、地面が割れ、まるで火山のように泥と岩が噴出した」と語った。

この事故で軽傷のため2人が手当を受けたが、避難者はいなかった。また周辺の建物全てに対して、ガス漏れの検査が行われたが異常は認められなかった。

当局は周辺住民に対して、事故の影響による交通渋滞の発生と、救急隊員の派遣増加を警告した。


スタテンアイランド ### 「クラス全員を銃で撃つ」 大学教授が脅迫発言で停職

スタテンアイランドのワグナー大学に長年勤務した教授が先月24日、学生に対して脅迫的発言を行ったとして、停職・無期出入禁止処分となった。同26日付PIX11が伝えた。

スタテンアイランド・アドバンス紙によると、同校で心理学を教えるリチャード・ブラウワー教授(77)は、授業中に自身の受け持つ別のクラスに言及し、「もし私が銃を持っていれば、(そのクラスの)全員の頭を撃つだろう」と述べたという。

同校は25日午後、同教授が暴力的な性質の不穏な発言を行ったという報告を複数の生徒から受け、全生徒に対して報告を行った。また同校は、同教授を直ちに停職処分とし、校内から連れ出して無期の出入り禁止処分としたことを発表した。

生徒たちは、安全な場所であるはずの学校での不穏な発言に衝撃を受けており、学校の報告が同発言から丸一日経ってから行われたことにも懸念を示した。NYPD広報担当は、この事件について捜査中だと地元メディアに語った。


マンハッタン ### 鉛中毒2700人超 市の新たな検査で陽性

先月26日、ニューヨーク市のスコット・ストリンガー会計監査官が新たな調査を行い、同市の鉛汚染調査に不合格だった建物9671軒に住んでいた、児童2749人が鉛中毒検査で陽性だったことを報告した。同日付amニューヨークが伝えた。

陽性だった児童らが住んでいた建物には、連邦基準を超える血中鉛濃度を有する、児童1万1972人が居住。市の住宅保全開発局は2013年から18年後半にかけて、これらの建物の鉛検査を実施していなかった。

また同会計監査官によると、州法で検査が義務付けられているにも関わらず、市内に住む児童の20%が、3歳までに鉛汚染の検査を受けていなかった。調査期間中に鉛汚染にさらされた児童の数は、ブルックリン区が、マンハッタン区の6倍にのぼる。

同氏は報告で、連邦の検査を実施する行動レベルが「かなり遅れている」と指摘している。


ニュージャージー

港湾局が通行料を値上げ 2州間の道路で1ドル増

ニューヨーク・ニュージャージー港湾局理事会は先月26日、運賃と通行料値上げについて投票を行い、承認。来年1月からの値上げが決まった。同日付FOX5ニューヨークが伝えた。

同局は、今後数年間の予算の他、最近追加された新たな建設計画の資金として、老朽化したニューアーク・リバティー国際空港行きエアトレインの交換、同空港の新設ターミナル、パストレインの改善計画など、約50億ドルを必要としている。

道路通行料は現行の15ドルから16ドルに値上げ。またEZパス割引額も減り、JFK国際空港とニューアーク・リバティー国際空港のエアトレインは、5ドルから7・75ドルに値上げ。パストレインの基本運賃は変更ないが、回数券割引額が減少。空港から乗車するイエローキャブは1・25ドル、ウーバーなどの配車サービスは2・50ドルの手数料が新たに発生する。


ロングアイランド

コンビニ店員を攻撃 ピザ買えず刃物振り回す

ナッソー郡オイスターベイで先月26日、コンビニ店員がピザの販売を拒否したことに怒った客が、店員に刃物を振り回して逮捕された。同27日付CBSニューヨークが伝えた。

警察によると、フランク・メジア被告(30)は午前3時15分ごろ、パインホロー・ロードのセブンイレブンでピザを買い求めた。しかし、店員が食品の準備がまだできていないため、ピザの提供ができないと伝えたところ、同被告は激怒。店員を従業員専用の奥の部屋まで追い詰め、刃物を取り出し、店員に向かって振り回した。

店員がセブンイレブンから逃げ出してもなお、同被告が後を追い、店員と乱闘になったという。

現場に到着した警官が同被告を強盗の容疑で逮捕。襲われた従業員は手にけがを負った。

同被告は第二級強盗で2訴因、第二級暴行で2訴因、また第二級脅迫および第三級武器不法所持の罪で、それぞれ起訴された。


マンハッタン

新彫刻「戦争の噂」 タイムズスクエアに登場

オバマ前大統領の肖像画を描いたことで知られる、芸術家のケヒンデ・ワイリー氏が制作した巨大彫刻が先月27日、マンハッタン区タイムズスクエアにお目見えした。同28日付PIX11が伝えた。

ブロンズ製の彫刻は「ルーモアズ・オブ・ウォー(戦争の噂)」と題され、米南北戦争時の南部連合の将軍をかたどった像を模している。だが、馬に乗っているのは南部連合の将軍ではなく、ドレッドヘアとスエットシャツにジーンズを着た、若い黒人男性である。

ワイリー氏はバージニア州を訪れた際に、公の場に南部連合の将軍像が設置されていることに「恐怖を覚えた」とコメント。最近の時代の変化に非常に立腹している同氏は、米国は包括的であり、黒人のものでもある、というメッセージを伝えることを意図して、同彫刻を制作したという。

彫刻は12月1日(日)までタイムズスクエアで公開された後、バージニア州リッチモンドのバージニア美術館入り口に、恒久設置される予定。


クイーンズ

カニエ・ウエスト 日曜礼拝に現る

人気ヒップホップ歌手のカニエ・ウエストさんが先月29日、クイーンズ区ジャマイカのグレーター・アレン・A・M・E教会で、聖歌隊150人と音楽家9人を率いてゴスペルを歌い踊った。同30日付ニューズデイが伝えた。

今回ウエストさんが来訪したのは、今年1月から全米各地の教会で行っている日曜礼拝「サンデー・サービス」の一環だった。

ゴスペル演奏は1時間ほど行われ、2500人超の聴衆は跳び上がってウエストさんを歓迎した。ウエストさんの妻でリアリティー番組スターのキム・カーダシアンさんと、夫妻の4人の子供のうち少なくとも3人も、信者席に座り、礼拝に参加した。


クイーンズ

IKEA新店舗を発表 来年夏にレゴパークへ

先月24日、家具販売チェーンのIKEAは来年夏、クイーンズ区レゴパークに新しい店舗を開くと発表した。同25日付PIX11が伝えた。

約1万平方メートルの新店舗は、レゴセンターのクイーンズブルバードとジャンクションブルバードに位置する。配送や組み立て、設置を含む包括的なサービスを提供する、全米で初めての店舗となる予定。大きな家具は展示場で確認し、配達を利用できるが、多くの製品は倉庫で商品をカートに積み込んでから購入して、持ち帰りが可能だ。

同社は、「成長を続けるクイーンズ区には、90万世帯以上が生活し、その半数以上の住民が公共交通機関を利用している。ニューヨーク市に新しい形態の店舗を開く場所として、自然な選択だ」と、語った。

同社は、マンハッタン区にプランニングスタジオを持ち、ブルックリン区、ロングアイランド、ニュージャージー州ユニオン郡エリザベスと同州バーゲン郡パラマスにそれぞれ店舗を展開している。

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