雲仙小 最後で最高の運動会 住民も一緒に

感謝のメッセージを掲げる児童=雲仙市立雲仙小

 来春で閉校する長崎県雲仙市小浜町の市立雲仙小(本村日登生校長、11人)で4日、最後の運動会があり、雲仙温泉街の住民らも参加して児童と一緒に楽しんだ。
 同校は1887(明治20)年に創立。ピーク時は約290人の児童がいたが、近年は30人を下回る状況が続き、来年度からは約12キロ離れた市立小浜小へ統合する。
 運動会には、保護者や同温泉街の関係者ら約200人が足を運んだ。スローガンは「絆を深め合ってもりあげよう 最後で最高の運動会」。児童は親子種目や自治体対抗リレーなどで、住民らと一緒に交流した。温泉街が近いとあって旅館、ホテルの従業員らが競う職場対抗リレーも伝統の一つ。児童も交じってのレースにもかかわらず、大人たちは手加減なしの走りで会場を沸かせた。
 5年の福田茉侑さん(11)、堀田かんなさん(11)は「地域の人がみんなで応援してくれてうれしかった」と笑顔。娘、孫と3世代で通った今村悦子さん(80)は「閉校は寂しいが、子どもたちが元気なのが一番。住民全体で盛り上がるのは、今も昔も変わらない」と目を細めた。

交流種目で児童とじゃんけんをする住民=雲仙市立雲仙小

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