自由に描くことが大事 絵本「えをかくねこ」 大村のイラストレーター 久米さん

制作した絵本を手に「自由に絵を楽しんでほしい」と話す久米さん=大村市宮小路2丁目

 長崎県大村市宮小路2丁目のイラストレーター、久米真弓さん(41)が、飼い猫をモデルにした絵本「えをかくねこ」を制作した。7日から長崎市で開催される個人出版物の販売イベント「チョージン」に出品する。
 久米さんは県内の幼稚園や自身の絵画教室で子どもたちに絵を指導している。空や太陽などを描くときに「色など固定概念にとらわれず自由に描くこと」を大事にしており、絵本もこのテーマで制作した。
 フルカラー16ページ。クレヨン調の温かみのあるタッチで描かれた飼い猫の「ちくわ」と「ちゃちゃ」が、お絵描きを楽しむストーリー。同じリンゴでも赤いものと緑のものがあり、人によって描き方がそれぞれ違うことが表現されている。
 絵本は長崎市古川町の書店、ブック船長で開かれるイベント「チョージン」(7日~12月8日)で、1冊800円で販売する。絵を指導している幼稚園にも配ったという。久米さんは「絵はどんなものでも100パーセント正解の自由なもので、そこに『上手』や『下手』はない。そう考えたら自分や他人の作品をすてきだと思えることを、子どもや大人の人にも感じてほしい」と話した。

モデルになった飼い猫のちゃちゃ(右)とちくわ(久米さん提供)

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