2019年のWRC世界ラリー選手権第12戦ラリーGBは10月5日、SS11~17が行われ、オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が総合首位をキープした。総合2番手にはティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)、総合3番手にはセバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)と、シリーズチャンピオンを争う3人がトップ3を占めている。
前日、総合3番手だったクリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)は首位タナクと26.5秒差の総合4番手だった。
イギリス・ウェールズで争われているラリーGB。競技3日目となる5日(土)はウェールズ中部の森林地帯を中心に全7SSで争われた。
この競技3日目も雨が断続的に降ったため、路面は引き続き泥のようなコンディションとなった。総合首位で臨んだタナクはSS15走行中にリヤパンパーを失うアクシデントがあり、この影響で車内の騒音が大きくなってコドライバーとのコミュニケーションに問題を抱えてしまう。
しかし、タナクはその状況でもSS17でトップタイムを記録したほか、SS13を除く5SSでステージ2位を獲得する安定した走りでポジションをキープ。総合2番手とのギャップを11秒まで広げることに成功した。
その総合2番手にはSS14終了時点までオジエがつけていたが、SS15でヌービルにポジションを奪われてしまう。その後は路面コンディションが悪化したこともありヌービルに徐々に差を広げられてしまった。SS17終了時点でヌービルとオジエの差は6.3秒だ。
このラリーGBがホームイベントとなるミークはSS12でヌービルにポジションを奪われて総合4番手へ後退したものの、その後はポジションをキープ。前を走るオジエとは9.2秒差、後方のアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)とは20.4秒のギャップがついている。
総合6番手はエルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)、総合7番手にはテーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)、総合8番手にはポンタス・ティデマンド(フォード・フィエスタWRC)とMスポーツ・フォード勢が続いている。
しかし、このうち総合7番手スニネンのフィエスタWRCには全ステージ完走後に規定時間内では修復できないダメージがあると判明し、チームは最終日への出走を見送る決断を下している。
下位クラスではWRC2にスポット参戦しているペター・ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)がクラス首位/総合11番手につけている。R5車両でエントリーしている勝田貴元(フォード・フィエスタR5)は総合15番手となっている。
2019年のWRC第12戦ラリーGB、競技最終日の6日(日)はSS18~22が行われる。