郷土の先賢冊子で紹介 市に500冊贈る 氷見、仏生寺地域づくり協 

地元の先賢を紹介する冊子を手に笑顔の屋敷会長(中央)ら

 氷見市仏生寺地域づくり協議会(屋敷宗一会長)は地元の先賢2人を紹介する冊子を作った。幕末の剣豪として名をはせた斎藤弥九郎と、県で初めて大臣になった南弘についてまとめている。屋敷会長らが7日、市役所を訪れ、歴史の授業などに役立ててと市に500冊を贈った。 (氷見総局長・高橋幸博)

 斎藤弥九郎は1798(寛政10)年生まれ。15歳で江戸に出て、働きながら剣術にまい進。ペリー来航を機に、防衛のための台場築造にかかわったとされる。1871年(明治4)年に73歳で亡くなった。

 南弘は69(同2)年生まれ。福岡県知事や日本統治下の台湾総督を歴任し、1932(昭和7)年に逓信大臣に任命された。厚生省の名付け親でもある。46(同21)年に78歳で亡くなった。

 今年が南の生誕150年で、2021年に斎藤の没後150年を迎えることから、地域づくり協議会が6月から編集を始めた。冊子はA5判カラー22ページで、2千冊作った。年表や写真、図表を交え分かりやすくした。

 市役所を訪れた屋敷会長は「地域の歴史を知ってもらうとともに、交流イベントなどで役立ててほしい」と述べ、林正之市長に冊子を渡した。市長は「子どもたちが先人にならい、立派な社会人となってくれるよう活用したい」と応じた。

 地元の十三中学校区で全戸に配る。市の補助金を活用しており、本年度中に協議会のホームページで内容を閲覧できるようにする。

© 株式会社北日本新聞社