年越しソバで心身温かく 横浜・寿地区

 路上生活者や簡易宿泊所の住民の年越しを支えようと、横浜市中区の寿地区で31日、ボランティアによる年越しソバの配食が行われた。寿日雇労働者組合や寿支援者交流会、夜間パトロール団体など7団体による実行委員会が行っている「寿越冬闘争」の一環。実行委事務局長の高沢幸男さんは「格差社会が進み、貧困が常態化している。だれもが安心して暮らせる社会を目指し、新年も努力したい」と誓っていた。

 約100人のボランティアが、ホウレンソウ、シイタケ、ネギ、揚げ玉などの入ったソバ約1300食を作り配食。会場の寿公園には数百人の長蛇の列ができ、手作りソバで心身を温めた。

 脳梗塞で体が不自由になり、路上生活を経て現在は生活保護を受け簡易宿泊所で暮らしている74歳の男性は「生活は厳しくなるばかり。炊き出しは本当にありがたい」と、感謝の言葉を繰り返していた。

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