今年の秋冬からデビューした
“Goldwin”の『Outdoor』コレクションがクール!
今から30年程前、バブル期のスキーブームの頃、多くの若者がゲレンデで纏っていたスキーウェアが『Goldwin(ゴールドウイン)』でした。そのショップが東京駅からすぐ、丸の内の高級ブランド街にあるのですが、ディスプレイを見てびっくり!めちゃくちゃクールでスタイリッシュなアウトドアウェアが展示されていました。アウトドアな雰囲気がありながら、都会的なシックさもある。山でコレを着ていたら、かなりの注目されそうです。いったい『Goldwin』になにが起こっているのか? どんな人がつくっているのか、聞いてきました!
『THE NORTH FACE』を長年手掛けた方が
『Goldwin』をリブランディング!
スキーウェアのイメージ刷新、『ゴールドウイン』のリブランディングを担当されたのは、長く『THE NORTH FACE』の企画を担当してきた新井 元さん。言われてみれば、アウトドアウエア、スキーウエアの開発のノウハウが『Outdoor』コレクションに生かされています。『Goldwin』の方が、かなりオトナな雰囲気ですが!
━━━さて突然ですが、『ゴールドウイン』、ちょっと前までスキーウェアのブランドだと思っていましたが、登山に使えるようなアウトドアウェアも出すようになったのですね!
新井:そうなんです。「ゴールドウインといえばスキーウェア」というイメージは大事にしつつ、もっとたくさんのアウトドアシーンでにゴールドウインに親しんでもらいたいと、4年前からリブランディングに取り組んできました。まず2016年にスポーツの機能とファッションを融合させ、シンプルでベーシックなスタイルが特長の『Lifestyle』、2018年にブランドロゴを一新、今年春夏に多目的に使える汎用性の高さと街に映える洗練さを目指した『Athletic』コレクションがデビュー、さらに高機能アンダーウェアとして多くのハイカーも愛用してもらっている『C3fit』をブランド統合しました。そして今年の秋冬から『Outdoor』コレクションをスタートしました。
━━━いわゆるマウンテンパーカーでも5万円以上のものもあり、ちょっと高価です。デザインもとってもシック! これは、スキーウェアを愛用していた40~50代向けのウェアなんですか?
新井:確かにゲレンデスキーで『ゴールドウイン』を愛用してくれていた世代も、「このGoldwinって、あのスキーウェアのゴールドウインと同じなの?」、「オトナが着たくなるようなアウトドアウェアって、ありそうでないんだよね。でも、コレはアウトドアはもちろん街でも着たくなる、雰囲気のあるウェアだね」と購入される方が、多くいらっしゃいます。
━━━その感想、とても納得です。アウトドア過ぎず、かといってアウトドアテイストなだけのウェアとは一線を画した雰囲気が、魅力的です。
新井:でもスキーウェアの『ゴールドウイン』を愛用してくださった年代の方達だけがターゲットではないんです。世代に関係なく、この新たな『Goldwin』を知ってもらいたいので、「カッコよく、こだわりのある、いいものを着たい」という方達に発信していければと思っています。だから『ゴールドウイン』を知らない20代、30代の方にも「いいね」と思ってもらえるように、シンプルだけれどもストーリーを感じてもらえるモノづくりをしたいと思っています。
都市でも自然でも
自由に快適に楽しめる道具
━━━シンプル、そしてストーリーのあるウェア、具体的にはどういったことでしょうか?
新井:シンプルといってもなにも付いていないというモノではありません。アウトドアでの合理性を追求したフォルムや快適性、利便性を持ちつつ、シンプルで飽きのこないデザインを目指しました。遠目に見て「Goldwinだ!」とわかるような、記憶に残るウェアでありたいですね。だから定番のブラックを中心にしながらも、オリーブグリーンをブランドカラーにして、育てていければと思っています。
━━━モノトーン系もよいですが、確かにオリーブグリーンは、センスのよさを演出できる色合いです。でも、ここまで洒落ていて、都会的だと、山に着ていくのがもったいないなぁと思ったり・・・。
新井:そんな、勿体無いこと言わないでどんどん着てください(笑)。『Outdoor』コレクションは、キャンプやトレッキングを想定した機能ウェアです。ただし高度でテクニカルな環境に耐える機能を優先するのではなく、都市で暮らしながら週末を自然の中で過ごす方達が、より自由に、快適に楽しむための道具として提案しています。
━━━__都会派だけど、週末は自然を楽しみたいオトナのためのウエアという、立ち位置でしょうか?
__
新井:まさにその通りですね。アウトドアだけでなく、街で過ごす上でも心地よく、ビジネスシーンではスーツの上に防水コートを着たいと購入される方も多いんですよ。
また『Athletic』コレクションは、ランニングやトレイルランニング、ジムワークに使えるスポーツウェアですから、アクティブに、でもスタイリッシュに山を楽しみたい方にオススメです。
山でも街でも機能する
『Outdoor』コレクションの着こなしは?
━━━『Outdoor』コレクションのウェア、よく見るとフツーじゃないギミック、デザインが散りばめられています。特にオススメは、どれですか?
新井:まずは3シーズンのハイキングシーンで機能しながら、クリーンなデザインに仕上げた『アセンドジャケット(\65,000)』という防水シェルジャケット(写真上左)です。大きな胸ポケットに、実はファスナーもフラップもないことが特長なんです。また腰ポケットのフラップまで中が繋がっていて、そこに水抜き穴を設けました。ゴアテックスの承認を受けているので、防水性は当然問題ありません。アクセスしやすい大きなポケットを設けることで、外したグローブや帽子、スマートフォンなどを収納したり、実際のアウトドアシーンでの利便性は上がります。既存のアウトドアウェアの概念にないポケットです。一度着てみたら、その使い勝手のよさを実感できると思います。
━━━アセンドジャケットのインナーに合わせた襟なしのダウンジャケットは今っぽい、雰囲気ですね。
新井:この光電子ダウンを封入したインナーダウンの『ヘリオスエアーダウンカーディガン(\36,000)』(写真2つ上左)は、街着としても人気です。クライミングパンツのように太ももゆったり、裾にかけてテーパードして少し丈が短めな『ワンタックテーパードストレッチトラウザーズ(\22,000)』(写真2つ上右)は、カジュアルな日常用として開発したものです。でも、しっかりアウトドア用のボトムスとして使えるほどストレッチ性に優れていて、一本履くと、もう一本買いにくる方が多い、履き心地のよさが自慢なんです。
機能とデザインを融合させた
ウェアは他にもいろいろ!
━━━裏面が起毛されているフリースジャケットも面白いですね!
新井:それは『トラベラージップフーディー(\26,000)』(写真上左)というフード付きのフリースジャケットで、肌面側を起毛させているので、肉厚さも手伝って非常に温かいんです。素材はポーラテックサーマルプロで、高い保温性に加えて、適度なストレッチ性もあるので、街はもちろん山でも機能的です。
『マウントカーゴパンツ(\16,000)』(写真上右)は、その名の通り、収納性にすぐれた山でも街でも重宝するパンツです。太股のカーゴポケットは前から後ろにかけて半周している大きなもの。グローブや帽子等、ちょっと嵩張るものもすっぽり収められます。
このフリースとパンツ上下を組み合わせたブラックのワントーンコーディネートは、『Goldwin』らしいスマートな秋冬の着こなしになると思います。
自分の好きなスタイルを貫く人達に
楽しんで着てもらえるウェアを目指す
━━━最後に、改めて『Goldwin』をどのようなブランドにしていきたいですか?
新井:例えば、おじさんになっても自分の好きなスタイルを貫いているような方に『ゴールドウイン』が選ばれるウェアでありたいと思っています。機能だけではなく、デザインだけでもない。スタイルを持ち、モノにこだわる方々に、山でも、街でも着てもらえるように、ウェアに散りばめた工夫を楽しんでもらえるブランドにしていきたいと思っています。
『ゴールドウイン』のウェアを見たいと思ったら
直営旗艦店『Goldwin Marunouchi』へ行ってみて!
東京駅からすぐ、石畳が敷かれた丸の内仲通りに、高級ブランドショップと軒を連ねて建つ『Goldwin』の直営店。ナチュラルだけれどもアーバンな佇まいは、ブランドのコンセプト通りです。長く『THE NORTH FACE』の直営店でも働いたスタッフは、商品知識も豊富。場所柄ビジネスマンも多く、全国各地から出張ついでに立ち寄る方も多いそう。スタイリッシュなアウトドアウェアに興味を持ったら、是非訪れてみては!
店舗情報
住所:東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 二重橋スクエア1階
電話:03-6268-0037
営業時間:11:00 – 20:00
定休日:元旦、およびビルの休館日
ゴールドウイン丸の内店のInstagramで最新情報を知ろう!
それでは皆さん、よい山旅を!