幸せな働き方のヒントに 諫早市職員・村川さん 「公務員女子のおしごと帳」刊行

「幸せな公務員が増え、楽しく仕事をしてほしい」と話す村川さん=諫早市内

 「三分咲きの(穏やかな)笑顔を」「ザッソウ(雑談と相談)を大切に」「課長ってそんなに悪くないよ」-。女性公務員の働き方のヒントにしてもらおうと、諫早市職員の村川美詠さん(56)が自身の経験を基に執筆したビジネス書「公務員女子のおしごと帳」を学陽書房(東京)から刊行した。公務員に限らず、企業や地域でも活用できる幸福感あふれる言葉と仕事術が満載だ。
 同市出身。1986年、同市役所に入庁し、職員研修や男女共同参画などを担当。生涯学習課長を経て、昨年4月から障害福祉課長。同市職員の自主活動グループ「おこしの会」や九州各県の公務員ネットワークで学びを深める一方、異業種の女性が集まった「諫早もりあげガールズ」で地域活性化に取り組む。
 女性公務員の悩みに寄り添う書籍刊行への協力依頼を受け、今年春ごろから執筆を開始。働く心構えや業務改善例や時短術、コミュニケーションなど50項目、全4章で構成した。
 「『自信がない』に負けちゃダメ」-。自己評価が低い傾向の女性に前向きな考え方や管理職に就くメリットを助言。夫とともに長女を育てながらの公務員生活だったが、限られた時間の中で仕事を仕分けし、経過を含めた業務の「見える化」を勧める。現在の部署で取り組む週1回のミーティングは、雑談を通して自身や職員の思いを窓口対応や施策に反映させる効果を上げている。
 同市職員874人のうち、課長級以上の女性は村川さんを含めて7人。村川さんは「『こんなことある』と思いながら読んでもらい、書かれていることに一つでも挑戦して、楽しく働いてくれたらうれしい」と話す。
 四六判176ページ。1870円。メトロ書店(長崎市)で販売予定。学陽書房(電03.3261.1111)。

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