マイカーで買い物支援 富山・新庄地区のボランティア、高齢者無料送迎

委嘱状を受け取る買い物支援のボランティア(手前左)

 車を運転できない街中の住民を支援しようと、富山市新庄地区のボランティアは12日、買い物を希望する高齢者をスーパーやショッピングセンターに無料で送迎するサービスを始めた。暮らしをサポートするだけでなく、地区のつながりを強めていく。 (報道センター・安多萌子)

 買い物支援は、公共交通機関が少ない地域や山間部で取り組まれるケースが多い。新庄地区は鉄道や路線バスが通っているものの、高齢者だけの世帯が増え「バスで買い物に行っても重い物や大きな物は買えない」「周囲に車を運転できる人や頼れる人がいない」といった声が少なくない。

 高齢者の生活の足を確保するため、新庄校区の自治振興会(満間啓二会長)、社会福祉協議会(廣田憲彦会長)、長寿会連合会(塚本一秀会長)が連携してサービスを始める。送迎は週1回、ボランティアが自家用車で、地区周辺のスーパーやドラッグストアといった店舗に向かう。40~80代のボランティア21人が、70~80代の6人を支える。

 この日、出発式が新庄公民館であり、ボランティアに委嘱状と専用ベストが贈られた。車が高齢者を乗せて出発した。

 富山市内で自治会などが買い物支援ボランティアに取り組むのは、浜黒崎校下社会福祉協議会に続いて2例目。新庄地区自治振興会の担当者は「試行錯誤しながら、地区を良くしていきたい」と述べた。

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