【台風19号】「波が6階の高さまで」 高潮、道路に砂山 動画

高潮で道路に堆積したとみられる砂利=13日午前、横須賀市久里浜7丁目

 台風19号の影響で、三浦半島エリアでは高潮による浸水や道路の崩落などを中心に被害が広がった。

 横須賀市久里浜では海岸の砂が県道上に堆積し、一時通行止めになった。近くの釣具店では店内に海水が流入。商品は高所に移せたが、釣りえさを保管する冷蔵室の室外機が故障した。男性店長(72)は「店の前の道路が川のようだった」と振り返った。

 同市野比では、海沿いの歩道が幅2~3メートルにわたり陥没。浦賀署によると、70代の女性が転落して頭を擦りむく軽傷を負った。強風でベランダが破損したというパート女性(68)は「台風15号で壊れた屋根や壁を直せないまま、19号が来てしまった。どうしたらいいのか…」と途方に暮れた。

 高波による被害は相模湾側でも続出。約90人が避難所に身を寄せた同市佐島では、住民からは「防波堤と衝突した波が、6階の自宅と同じ高さまで上がった」との声が聞こえた。臨海自然教育園では、遊歩道上に波が運んだ砂が50センチほど堆積。職員は砂のかき出しに追われた。鎌倉市稲村ガ崎の国道134号沿いでも、歩道が幅約10メートルにわたり陥没するなどの被害が確認された。

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