3基の曳山、花山巡行 大門曳山まつり

大門神社に向かう3基の曳山

 ことしの県内各地の曳山(ひきやま)祭りを締めくくる大門曳山まつりは13日、射水市大門地域中心部で行われた。台風19号を考慮し4基の曳山が大門大橋を行き来する「橋渡し」など午前の日程を取りやめ、正午すぎから「田町」「中町」「西町」の3基の曳山が花山の装いで巡行。日没後は花がさの内側に提灯(ちょうちん)をともし大門の街並みを練った。風が強かったため、「枇杷首(びわくび)」の曳山は庄川左岸にとどまり地元で提灯山を引いた。

 午後0時半すぎ、3基の曳山が庄川右岸にある大門神社に集結。おはらいを受けた後、笛と太鼓、鉦(かね)によるお囃子が奏でられる中、若衆が曳山を引いた。午後6時からの夜の巡行では、車輪をきしませ3基の提灯山がゆっくり進む幻想的な光景が見物客を魅了した。

 まつりは大門神社と枇杷首神社の秋季例大祭に合わせ毎年行われている。今年は台風接近に伴い、大門曳山連合保存会が11日の時点で午前の巡行中止を決定。13日朝に協議し、午後からまつりを行うことにした。

 巡行修了後に田町広場に集まった3基の曳山を勢いよく回転させる恒例の「曳き廻し」は、台風の被災地に配慮して取りやめた。同保存会の佐々木征夫会長は「風のため4基の曳山がそろわなかったのは残念だが、無事に引き終えたことを喜びたい」と述べた。

大門神社でおはらいを受ける西町の曳山
大門神社前に並んだ(手前から)「西町」「中町」「田町」の曳山
練り回される華やかな提灯山
威勢良く提灯山を方向転換する若衆

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