県障連協がエッセー募集 障害者の成人祝う会が来年40回目

祝う会を掲載した「富山障連協新聞」を眺め、エッセーの応募を呼び掛ける平井会長(中央)ら

 富山市内で毎年開かれる「障害者の成人を励まし祝う会」が来年、40回目を迎える。障害者が20歳を迎えた喜びをかみしめ、成人として気持ちを新たにする機会となっている。県障害者(児)団体連絡協議会(県障連協、平井隆会長)は節目を機に、それぞれの歩みや思いを共有しようと、過去の参加者から成人式の思い出をつづったエッセーを募っている。 (報道センター・安多萌子)

 国際障害者年の1981年、高志養護学校(現高志支援学校)のPTAから「子どもを成人式に出してあげたい」という声が上がったのをきっかけに、県障連協が全国に先駆けて始めた。毎年70人近く参加しており、これまで1610人を祝った。

 エッセーは、参加した障害者やその家族らから募集する。人生の中で成人式はどういう機会で、どのような思い出があったかを書いてもらう。県障連協が発行する「富山障連協新聞」にまとめて掲載し、新成人やその家族の励みにする。

 自身も障害のある子どもを育てる末村裕美副会長は「20歳まで育たないのでは、と思ったこともある。楽しさだけではない、不安や苦労などさまざまな感情を共有したい」と話す。

 平井会長は「障害の有無にかかわらず、これからも祝う気持ちを大切にしたい」と会の継続に意欲を見せていた。

 エッセーは400字程度。郵送、ファクス、メールで受け付ける。締め切りは10月末。申し込みや問い合わせは県障連協、電話ファクス076(441)6302、メールアドレスはt-shorenkyo@wel.pref.toyama.jp

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