第31回出雲駅伝は2019年10月14日(月)の13時5分に号砲がなった。連覇を狙う青山学院大、昨年度の箱根王者の東海大、地力がある東洋大、駒澤大の4強が顔を揃えた今大会。
まず1区でいきなり北海道選抜のローレンスが大きく飛び出す。東洋の西山、拓殖の赤崎ら残りの3位集団は3kmを10分を超える超スローペースでレースを進んだ。中盤からペースアップしたものの、ローレンスが大差でタスキリレー。2区では先頭を走る北海道選抜に、青学大や駒澤大ら2位集団が追い上げを見せる。この区間での首位交代はならなかったものの、残りの区間での順位変動を予感させる展開だった。各校のエースが集った3区は激戦だった。
3区の國學院大、エースの浦野が青学大吉田、駒澤大田澤らと激しい競り合いを見せ、すぐに首位奪還。そのまま3チームで最後まで競り合うかと思われたが、さらに後ろから東洋大の相澤が猛烈な追い上げを見せ、追いつく。最後の競り合いで駒澤の1年生、田澤が抜け出しトップでタスキリレー。区間6位までが区間新記録の史上最速の戦いとなった。
4区でも勢いは止まらない。青学大神林と駒澤大小林がハイペースで並走し、先頭をひた走る。そのまま最後まで競り合い、両者とも区間新の快走で並んで5区へ。東海大の市村も区間新と、3人の区間新が出るハイレベルな区間となった。
5区は駒澤大の中村が盤石の走りを見せる。終始安定した走りでトップをキープしアンカーへタスキリレー。後続では東洋大が青学大を抜き2位に浮上する。そのまま東洋の今西は圧巻の追い上げで駒澤との差を大きく詰めアンカーへ。青学大が33秒差の3位、國學院大が37秒差の4位、東海大が39秒差の5位とほぼ並んで中継所に飛び込んできた。
そして最終6区。ドラマが待っていた。先頭を走るのは駒澤大の中村大聖。大きなストライドでゆったりとしながらも確かなスピードでゴールへ突き進む。後続は激しい争いになり、2位東洋大に東海大と國學院大が追いつく。そのまま3校はハイペースで先頭の駒澤大を追いかける展開に。終盤に入ったところで國學院大の土方と東洋大の定方が抜け出す。東海大の西田はここで離されてしまう。二人は力強い走りでぐんぐんと駒澤大との差を詰め、さらに前に出た國學院大の土方がついに射程圏に駒澤大を捉える。駒澤大の中村と國學院大の土方は埼玉栄高校時代の同級生。残り700mでついに國學院大が駒澤大を逆転する。そのまま土方は力強い走りで中村を突き放し、令和最初の最大駅伝王者に國學院を導いた。
【リザルト】
1 國學院大 2:09:58
2 駒澤大 2:10:06
3 東洋大 2:10:09
4 東海大 2:10:18
5 青山学院大 2:10:51
6 立命館大 2:13:11
7 帝京大 2:13:49
8 順天堂大 2:14:04
【区間賞】
1区 ローレンス(北海道選抜)23:07
2区 岸本大紀(青山学院大)16:16
3区 相澤晃(東洋大)23:46
4区 神林勇太(青山学院大)17:24
5区 小野寺悠(帝京大)17:54
6区 土方英和(國學院大)29:05
【区間新】
3区 相澤晃(東洋大)23:46
3区 田澤廉(駒澤大)23:54
3区 浦野雄平(國學院大)23:57
3区 吉田圭太(青山学院大)23:58
3区 ラジニ(拓殖大)24:08
3区 塩澤稀夕(東海大)24:09
4区 神林勇太(青山学院大)17:24
4区 市村朋樹(東海大)17:29
4区 小林歩(駒澤大)17:30
第31回出雲駅伝のリザルトは詳細をご覧ください。