デンソーウェーブ杉戸会長 長崎はニーズの“発掘基地”

 デンソーウェーブの杉戸克彦会長は15日、長崎進出の理由や展開について語った。会見や取材でのやりとりは次の通り。

 -なぜ長崎に決めたのか。
 長崎には過疎など解決したい課題がたくさんあり、それらは日本の多くの地方が抱える課題と共通している。長崎県がIT企業の誘致やスタートアップの支援に力を入れていると聞き、ナイスマッチングだと思った。実際に訪れてみると自然が豊かで「本社より技術者が心豊かに腰を据えて研究開発できる」と感じた。

 -本社の研究開発拠点との役割分担は。
 長崎はニーズの“発掘基地”だ。ベースとなる技術は本社で開発するが、実証試験の場はニーズに近い地域にある方がスピード感を持って進めることができる。

 -長崎ではQRコードの活用が主体になるのか。
 ロボットも使えるかもしれない。QRコードは(開発者の使用許諾を得る必要がない)ライセンスフリーだが、わが社が特許を持つ特殊なQRコードも複数あり、長崎でも活用が期待できるだろう。

 -大学や地元企業との連携は。
 長崎大、県立大とは既にニーズの具体化の検討に入っている。長崎の製造業企業に実証の場として工場を提供してもらい、生産性を上げる手伝いができれば。地元IT系企業とも一緒にソリューションをつくりたい。

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