大嘗祭祝い巨大のぼり旗 黒部・若埜神社

大嘗祭を祝い掲げられた巨大なのぼり旗

 皇位継承の重要祭祀(さいし)「大嘗祭(だいじょうさい)」を祝い、黒部市若栗の若埜(わかの)神社総代会(西田弘輝総代長)と若栗自治振興会(平野宗良会長)は16日、同神社に巨大なのぼり旗を掲げた。黒部市有形民俗文化財「若埜神社の大幟(おおはた)一旒(いちりゅう)」で、特別な慶事の際にしか掲げない。北陸新幹線が開業した2015年以来の掲揚となり、住民らが天皇陛下の即位を祝った。

 のぼり旗は縦20メートル、横2.8メートルで、県内最大とされる。黒部産の新川木綿に、一字当たり約2メートル四方の文字で「若埜神社」と書かれ、支柱は約30メートルに及ぶ。1880年に、若栗村の大地主だった西田豊二がしたためて奉納した。

 もともと秋祭りに立てていたが、1945年ごろから不定期に。近年では2000年とやま国体や、06年の旧黒部市と旧宇奈月町の合併による新市誕生を祝って披露された。若栗地区では今年、大嘗祭への献穀田事業も行われていることから、地区全体で祝意を示そうと、秋祭りに合わせて掲揚することにした。

 旗は神社の鳥居の横に立てられた。神事には住民ら約40人が出席。西田総代長や平野自治振興会長、献穀田事業の奉耕主、池田順郎さんらが玉串をささげた。

 17日も掲揚する。西田総代長は「多くの人に見に来てもらい、大きさや歴史の重みを体感してほしい」と話した。

神事に先立ちあいさつする西田総代長(右)
神事で玉ぐしを捧げる関係者

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