【MLB 優勝決定S】田中将大が順延の第4戦に先発 監督が大絶賛「完全に掌握できる能力がある」

ヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】

ブーン監督が前日会見で絶賛「一球、一球に集中できる能力がある」

■ヤンキース – アストロズ(優勝決定シリーズ・日本時間18日・ニューヨーク)

 ヤンキースの田中将大投手が17日(日本時間18日)のア・リーグ優勝決定シリーズ第4戦に先発することになった。16日(同17日)の試合が悪天候で順延となり、1勝2敗のまま田中がマウンドに上がることに。電話会見に応じたアーロン・ブーン監督は、ポストシーズン(PS)で圧倒的な活躍を続ける右腕をあらためて絶賛している。

 会見で「今後のローテーションは、タナカが明日の第4戦を投げ、パクストンが第5試合を投げることになると思う」と明かしたブーン監督。PSで成功を収めている投手の共通点を聞かれると、賛辞を並べた。

「統制力、自分の投球レパートリーを完全に掌握できる能力。それがマサには明らかに備わっている。そして、ボールを自分の投げたいところに投げることができる能力もある。また、どんなスタートの時でも、その瞬間をそれ以上にもそれ以下にも扱うことなく、一球、一球に集中できる能力がある。これができる人には、成功できる大きなチャンスがある。マサには、このような能力があるのは明らかだ」

 さらに、こういったことが田中の気性と関係があるかを問われると「それは、人によってそれぞれだ。これまでの歴史を見ていると、異なったパーソナリティの人が大きな成功を収めている。マサの場合は、巧みな技術を持ち、とても綿密で、自分のメカニックを誰よりも本当によく理解している。そのために、自信を持って投げることができるのだと思う」と分析。そして、「スターターがある程度長く投げてくれることを望んでいる。タナカは、第1戦でとても良いスタートをして6回まで投げたので、次の2試合で僕らが成功するためには、タナカとパクストンがある程度、長く投げてくれることが必要だ」と期待を寄せた。

レギュラーシーズンとの違いは…「そんなに異なっているとは思わない」

 PS通算防御率1.32は、7試合以上に登板した投手ではドジャースのサンディー・コーファックス(防御率0.95)、ニューヨーク・ジャイアンツのクリスティ・マシューソン(防御率1.06)に次いで歴代3位のという偉大な数字。今季に至っては、2試合で0.82と圧倒的な数字を誇る。ただ、指揮官はレギュラーシーズンとの大きな違いはないと話す。

「僕は、そんなに異なっているとは思わない。過去2シーズンの間、彼を見てきたけど、昨シーズンの後半はとても良かった。今年はほとんどの場合、良かったと思う。ただ、数回ほど良くない投球があって、それで全体の防御率は悪くなってしまったが。時に安定した投球ができないこともあったが、ほとんどで良い投球をしていて、先日のような素晴らしい投球をすることがレギュラーシーズンを通してあった。もちろん、ポストシーズンでは良いバージョンのタナカが現れているが、そのバージョンを見ることに僕は驚いてないし、シーズン中でも結構な割合で、そのバージョンがあった」

 田中に絶大な信頼を寄せるブーン監督。その期待に今回も応えてくれるはずだ。(Full-Count編集部)

© 株式会社Creative2