人工呼吸器患者「小学校通学、問題ない」 障害児の就学訴訟、主治医が証言

横浜地裁

 重度障害を理由に希望する地元の市立小学校への通学を認めず、神奈川県立特別支援学校を就学先に指定したのは差別に当たり違法だとして、川崎市の光菅和希君(7)と両親が同市と県に小学校への就学を認めるよう求めた訴訟の口頭弁論が16日、横浜地裁(河村浩裁判長)であった。

 この日は証人尋問が行われ、人工呼吸器を着けて暮らす光菅君の小学校への通学について光菅君の主治医が「問題はない」と証言した。

 光菅君は難病の先天性ミオパチー患者。市と県は訴訟で、光菅君の心身の安全確保などを理由に特別支援学校への就学が適当と主張している。

 これに対し、光菅君の主治医を務める国立成育医療研究センターの小児科医は証人尋問で「看護師や親など付き添う人がいれば、普通学級でも安全面で問題はない」と述べた。

 この日は両親の尋問も行われ、母の悦子さんは「(障害の有無にかかわらず)小学校で共に学びたいという和希の希望をかなえてあげたい」と話した。11月18日の口頭弁論では、同市と県側の尋問が主に行われる予定。

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