就活でもビジネスでも!元CAマナー講師が教える第一印象の重要性

あなたの印象が決まる!第一印象の重要性

第一印象は何秒で決まると思いますか?

この人は優しそうだな、怖そうだな……と人は勝手に第一印象を決めてしまいます。それにかかる時間は、わずか1秒から10秒と言われています。

「人は外見よりも中身が重要だ」と言いますよね。

確かに最終的には中身が重要です。

しかしながら、10秒以内で第一印象を判断しているというのに、そんな短時間でその人の中身まで感じ取ることができるのでしょうか。答えはNOです。

その人の中身など全く考慮せず、外見だけパッと見て勝手に第一印象を決めてしまうのが私たち人間なのです。

瞬時に第一印象を感じ取るからこそ、私たちは危険から回避できるのです。危険で怪しいと感じた人が近づいてきたらどうしますか?避けたり、逃げたりしますね。

人は中身が重要だから、もしかしたら心優しい人かもしれないと近づいていったら、どうなるかわかりません。このように、外見で瞬時に判断することは悪いことでもなんでもなく、人間に備わった大切な能力なのです。

 

心理学でも実証されている第一印象の重要性

では第一印象は、何で決まるのでしょうか?

アメリカの心理学者アルバート・メラビアンは、 第一印象はどこで決まるのかを研究し、 1971年に「メラビアンの法則」を提唱しました。

それによると、

・視覚 55%・聴覚 38%・話の内容 7%この割合で第一印象は決まると言われています。

 

面接や仕事でも!第一印象における聴覚の大切さ

思い出してみてください。

初めてアルバイト先に行ったときのこと、新しく習い事を始めたときのこと、入社式のこと。、新しい部署に配属されたときのこと。

初めて会った人のどこを見て、 瞬時に第一印象を抱きましたか?外見を見て判断したという人が多いでしょう。

具体的には、表情、髪型、服装など、パッと見てすぐわかるところですよね。 これは視覚情報によるものです。

視覚はわかりやすいですね。 見た目ですから、パッと見ですぐわかります。

では聴覚はいかがでしょう? 先ほどのメラビアンの法則によると、38%とかなり高い数値が出ています。

日頃から聴覚を意識していますか?

感じのいい人と感じの悪い人は、 話し方や口調に違いがあるのです。

文字にすると全く同じ文章を話しているのに、 人によって印象が違うのはなぜでしょうか?

それは、声の表情、トーン、スピードなどから、その人の印象を私たちは感じ取っているからなのです。

これが聴覚情報38%の割合です。

だからこそ、電話対応を馬鹿にしてはいけません。 音声のみで、人は第一印象を判断します。

声の印象が感じ悪い場合、 会社全体の印象が最悪だと思われてしまうのです。

クレームの大半は、表情と声の印象が悪かった場合に起きています。

 

良くも悪くも第一印象が与える効果

第一印象、一度ついた印象は、 無意識にまで届き、深くインプットされます。これを「初頭効果」と言い、 最初にインプットされた強いイメージに引きずられるようになります。

最初にだらしないという印象を持った相手が たまたま1回ミスしただけで、「やっぱりあなたはだらしないのよね、最初に思った通りだわ」 と第一印象を更に強いものにしてしまいます。

最初に、この人は礼儀正しいなという印象を持った相手が、 たまたま1回ミスしても、 「体調が悪かったのかもしれない」などと 良い方に解釈します。

それほど、人は最初の印象、第一印象に引きずられるのです。

だからこそ、 最初に良い印象を持ってもらうことが大切です。なぜならその後、自分が楽に進みやすいからです。

では、最初に相手に悪い第一印象を与えてしまったら、 もう挽回することは不可能なのでしょうか。そんなことはありません。

第一印象が悪かった人でも長く接しているうちに、 やっぱりいい人かも、と思うようになった 経験があるでしょう。

ですから、悪い第一印象も挽回することは可能なのです。

これを「親近効果」といいます。 親近感が段々わいてくることは日常でよくあります。

 

 

悪い第一印象を良い印象に変えるには?

ただし「親近効果」には条件があります。

ポジティブなアクションを8回以上しなければ、 第一印象を塗り替えることはできないということです。

ただのアクションではダメです。 ポジティブなアクションを8回以上です。

普通に8回、こんにちはと挨拶しても、 第一印象を塗り替えることは無理なのです。

同じ職場でしたら毎日顔を合わせることができるので、 親近効果も起きやすいですが、 これがお客様相手だったら、意中の人が相手だったらいかがでしょうか?

「8回私と会ってもらえれば、私の良さがわかるから、8回会ってください!」 と言って8回会ってくれるヒマな人と優しい人は 残念ながらいないのです。

ある研究データをご紹介いたします。 テキサス大学の労働経営学で行われた実験データで、人の好感度は年収に比例するのか?という研究です。

7,500人のビジネスパーソンの写真を撮って、道行く人々に、どの人が感じいいと思いますか?と聞いて、選んでもらったところ、選ばれた人は、選ばれなかった人に比べて、生涯年収が3,000万以上高いという結果が出ています。

感じの良い人を選ぶのは、 人間の遺伝子に組み込まれたプログラムなのです。

だからこそ、第一印象で合格し、また会いたいと思ってもらえる人になることが、生活面でも仕事面でも豊かな人間関係を築くための第一歩なのです。

 

 

第一印象が相手に与える効果は大きい!

瞬時に判断されるからこそ、第一印象が相手に与える効果はとても大きいことがお分かりいただけたかと思います。

だからこそ、身だしなみや話し方が重要なのですね。

就活や面接だけではなく、日常生活においてもぜひ第一印象の持つ重要性を理解して行動してみてくださいね。

 

 

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