「時効警察はじめました」吉岡里帆、三木聡監督との再タッグに「予想ができないので、毎回感動していました!」【第2話】
オダギリジョーさんが主演を務め、12年ぶりの復活を果たした伝説のコメディーミステリーの最新作「時効警察はじめました」(テレビ朝日系)。話題沸騰の第1話を経て、今夜放送の第2話では霧山修一朗(オダギリ)が、三日月しずか(麻生久美子)と共に、25年前に時効になったミステリー作家の密室殺人事件を捜査していきます。被害者の息子で、今やアイドルばりの人気を誇る、同じくミステリー作家の秋斗(向井理)の元へ向かった一行は、事件当時のままにしているという書斎へと案内されます。そして、実はすでにトリックを解いているという秋斗に対して霧山は…。
そんな続きが気になる第2話ですが、インターネットTVガイドでは、秋斗の大ファンでもあり、今回も霧山と三日月の“趣味”にちゃっかり協力する新人刑事・彩雲真空役の吉岡里帆さんにインタビューいたしました! 新レギュラーとしてのプレッシャーや、作品への思い、また、“最近はじめた〇〇”まで、盛りだくさんでお届けします。
──前作もご覧になっていたとのことですが、今回出演のオファーが来てどのような心境でしたか?
「12年ぶりに皆さんが集結して、どんなふうに物語が展開していくんだろうという楽しみが大きかったです。その中に自分も刑事として出演できることが本当にうれしくて。『時効警察』の面白さを、出演者として参加して、一緒に作っていけるなんて幸せだなと思いました」
──人気作ゆえのプレッシャーはありましたか?
「もちろんありました…。ずっと愛されている作品なので、できるだけ邪魔にならないようにしないとなと思いましたし、皆さんの空気感を守れるようにと。“慎重に”というのは作風と少し違うのかもしれませんが、台本を読み込んで、自分の役割をしっかり認識して出演しないとなって」
──周りの方々の反響はいかがでしたか?
「『時効警察』がものすごく人気がある作品なんだなというのは、自分自身も作品を見ている人間の1人として『そうだよな』と分かってはいましたが、違う仕事で会う人たちも“『時効警察』めちゃくちゃ楽しみにしてる!”とか、“絶対オンタイムで見るね!”とか言ってくださって。その歴史と残してきた世界観の強さをあらためて感じましたね」
──今回演じられている、彩雲真空について教えてください。
「霧山さんと三日月さんが2人で捜査していくというベースは変わらず、彩雲は事件解決のために刑事ならではの情報網を使って、お二人の力になる存在として登場しています。皆さん個性的で面白いキャラクターなんですけど、彩雲はどちらかというと真面目で、とにかく時効捜査に憧れていて。霧山さんが “誰にも言いませんよカード”を渡す瞬間を見ることを切望していて、そのために奔走しています(笑)」
──彩雲は趣味が無秩序に膨大という設定もありますよね。中でも驚いた趣味は何でしたか?
「彩雲は多趣味でミーハーなところもあって面白いなと思いました。意外な趣味としてはプロレス好きだったり、ミステリー作家のファンクラブ会員でイベントに参加していたりもするんです」
──加えて、熱血女子ということですが、役作りで心がけたことを教えてください。
「熱血ということもあって、動きがアグレッシブだったりします。また、リアクションについて以前、三木(聡)さんとご一緒した時に、『誰かが面白いことをしたら、それに対してどれだけリアクションをちゃんと取れるかが大事だ』とおっしゃっていたので、大事にしていますね。自分がセリフを言う時ももちろんですけど、『皆さんの面白いシーンに対して一番良いリアクションを取れたらいいな』といつも思っていました」
──三木監督とは、映画「音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!」以来、あらためてのタッグになりますが、どのような印象ですか?
「やっぱり三木さんは、とことんこだわり抜く方だなと思います。ト書きで見ていると一見全く時間がかからないように見えるシーンが一番時間がかかったりして、予測不可能といいますか…。台本を読んでいるだけじゃ、三木さんの演出は予想ができないので、すごいなと毎回感動していました。細やかな遊び心が効いていて、背景とか美術もこだわってらっしゃるので、そういったところも見ていただきたいなと思います」
──やはり三木監督の現場では、台本通りでアドリブを入れないようにされているんですか?
「一言もアドリブは入れていません。誰一人として入れていないんじゃないかと思います。“てにをは”も厳しいので、かなり忠実にやっています」
──なるほど。「時効警察」には数々の先輩が出演されていますね。
「本当にその人にしかできないお芝居だなと思っていて。当て書きなんじゃないかというくらい、出演者の方の個性を脚本家さんが読み取ってセリフを書かれている印象があったので、私が同じセリフを言っても決して同じようにはできないなと思いながら見ていました。そこが『時効警察』の面白さの一要素なのかなと思います」
──そんな先輩の一人である麻生さん演じる三日月は、彩雲をライバル視している(?)という設定がありますね(笑)。役柄上の絡みで印象に残っていることがあれば教えてください。
「不思議な関係なんですよね…。全然ライバルじゃないんですけど、少し張り合うシーンもあったりして。霧山と彩雲は真面目に時効捜査をしようとしているので、結構話したりするんです。それに対して、三日月さんは『共通の趣味に入ってこないでよ!』という気持ちはあると思います。彩雲的にはただ時効捜査に興味があるだけなのに…(笑)。印象に残っているシーンは、プロレス技を掛け合うシーンです。そこは女同士の心を開いているがゆえの“バトル”というんですかね…」
──そのバトルの行方が非常に気になりますね(笑)。一転して、役を離れた際には麻生さんとどのようなやりとりをされていましたか?
「麻生さんは本当に優しくて。先日、麻生さんと最後のシーンがあったんですけど、急にギュッて抱きしめてヨシヨシしてくださって…。幸せな気持ちになりましたね。『よく頑張ったね』と言っていただいて、うれしかったです」
──ご自身は現場ではどのような立ち位置でしたか?
「緊張していた私に皆さんがお話をたくさんしてくださって。自分から何かを話すというより、話しかけてくださったのがうれしくて、『そうなんですね!』とワクワクしながら聞いていました」
──同じく新レギュラーとして、磯村勇斗さんも参加されていますね。
「磯村さんとは、『やっぱり緊張するよね』と。同い年ですし、『お互い頑張ろう、幸運を祈る…』みたいな感じで応援し合っていました(笑)」
──では、ここでタイトルにかけまして、「最近〇〇はじめました」ということがあれば教えてください。
「半年前ぐらいに筋トレを始めましたが、最近かぁ…。『時効警察』しか始めてないですね(笑)。あとは、Netflixのドキュメンタリーが好きで、最近見るのを始めました!」
──なるほど、ドキュメンタリーですか! 続いて、吉岡さんの理想的な金曜夜…“金曜ナイト”の過ごし方を教えてください。
「それはもちろん、おいしいご飯を食べて、“『時効警察』を見る!”ですね(笑)」
──それしかないですね! 最後にドラマの見どころをお願いいたします。
「12年ぶりに『時効警察』のレギュラーメンバーの皆さんが帰ってきて、あの時と変わらない空気感の中に12年の時が育んだ面白さというか、渋みや深みが増しています。ゲストの皆さんも豪華ですし、笑いに対して実直に、面白おかしく撮ってきました! ぜひ皆さんご覧ください!」
──吉岡さん、ありがとうございました!
【プロフィール】
吉岡里帆(よしおか りほ)
1993年1月15日生まれ。京都府出身。2016年からNHKの連続テレビ小説「あさが来た」で注目を集めると、数々の話題作に出演。2018年のドラマ「きみが心に棲みついた」(TBS系)、「健康で文化的な最低限度の生活」(フジテレビ系)で連続ドラマ主演を務めると、映画「音量上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねえんだよ!!」、「パラレルワールド・ラブストーリー」などに出演。現在、主演映画「見えない目撃者」、声の出演をした映画「空の青さを知る人よ」が公開中。
【番組情報】
「時効警察はじめました」
テレビ朝日系
金曜 午後11:15~深夜0:15
※地域によって放送時間が異なります。
テレビ朝日担当 I・S
撮影/尾崎篤志